Project/Area Number |
20K07553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
遠田 悦子 日本医科大学, 医学部, 教授 (00589327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺島 裕也 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 准教授 (90538729)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | マクロファージ / FROUNT / ケモカイン / 単球 / 細胞遊走 / 白血球遊走 / 細胞形態 |
Outline of Research at the Start |
マクロファージはケモカインなどの遊走因子の刺激を受けて炎症組織に浸潤し、微小環境に応じて機能的にも形態的にも多様な性質を示すことが分かっている。しかしその機能と形態、病態との関連については不明な点が多い。我々はケモカイン受容体会合分子FROUNT(フロント)がマクロファージの細胞遊走を促進し、がんや炎症性疾患の増悪化に関与するとともに、欠損あるいは阻害による特有の形態を見出している。本研究では細胞微細構造観察技術を用いて、疾患増悪化分子FROUNTが病態に関わる炎症モデルを観察対象とすることで、病態を反映するマクロファージの微細形態像を捉え、新しい診断方法につながる知見を得ることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
マクロファージはケモカインなどの遊走因子の刺激を受けて炎症・傷害組織に浸潤し、微小環境に応じて多様な性質を獲得して炎症・免疫応答の中核を担っている。ケモカイン受容体会合分子FROUNTはマクロファージの細胞遊走を促進し、がんや炎症性疾患の増悪化に関与する。研究代表者はこれまでにFROUNTを欠損したマクロファージやFROUNT阻害剤で処理したマクロファージは糸状仮足に富む特有の形態を示すことを明らかにした。本研究ではマクロファージの機能と形態との相関を明らかにし、形態的特徴からマクロファージの機能や病態との関わりを推測する手法を探索することを目的とする。本年度は、FROUNT欠損やFROUNT阻害によって生じる単球・マクロファージの細胞形態の変化に伴う細胞内刺激応答シグナルの変化を明らかにするため、FROUNT欠損マウス骨髄から分化誘導したマクロファージ、および野生型マクロファージへのFROUNT阻害剤の添加条件にて、ウェスタンブロッティング、フローサイトメトリーを用いてLPSやFc受容体刺激に対する細胞内シグナル伝達分子の活性化状態の変化を解析した。複数のMAPキナーゼの発現量、リン酸化量にFROUNT欠損による著明な変化を認めた。ウェスタンブロッティングで変化の見られた複数のシグナル分子のリン酸化状態と細胞内局在をマクロファージの細胞形態も含めて観察するために、チラミドシグナル法を用いた検出系を構築した。さらに、疾患モデル組織上におけるシグナル分子の検出、FROUNT阻害剤投与による変化について解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マクロファージの刺激依存的な細胞内シグナル状態の変化について、骨髄由来マクロファージを用いたウェスタンブロッティング解析を先に進めたため、疾患モデル組織上での解析が遅れており、引き続き検出の条件検討および解析を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
疾患改善効果の認められたFROUNT欠損マウスおよびFROUNT阻害剤投与条件での炎症性疾患モデルの組織を用いて、炎症組織に浸潤した単球・マクロファージの形態と機能の関係について引き続き解析を実施する。
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