The role of HDAC isoform regulating CD26 induction in relapsed or refractory multiple myeloma
Project/Area Number |
20K07682
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西田 浩子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80317130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 健人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60230463)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 多発性骨髄腫 / CD26 / モノクローナル抗体 / HDAC阻害 / アイソフォーム / エピジェネテイック制御 / 腫瘍免疫回避 / HDAC / 抗体 / ヒストン脱アセチル化酵素 / ヒト化抗CD26モノクローナル抗体 / NK細胞 / MDSC / Treg / CD26陰性骨髄腫 / HDACアイソフォーム / 非ヒストン蛋白 / アセチル化 |
Outline of Research at the Start |
ヒト破骨細胞にはCD26が発現し、多発性骨髄腫では、破骨細胞との共存で、骨髄腫細胞のCD26発現が増強し、ヒト化抗CD26モノクローナル抗体は、破骨細胞分化を抑制し、CD26+骨髄腫細胞に対し、抗腫瘍効果を呈する。一方、骨髄腫患者骨髄の一部でCD26-骨髄腫細胞が存在することや、抗体投与によりCD26+骨髄腫細胞のCD26発現が低下することがわかった。最近、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害により、骨髄腫細胞のCD26発現が誘導されることがわかり、本研究では、骨髄腫におけるCD26の発現・機能を制御するHDACアイソフォームの役割を解明し、難治性骨髄腫を根絶する新規治療法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は、最近の研究において、多発性骨髄腫では、骨髄微小環境を構成する破骨細胞や骨髄間質細胞との共存により、骨髄腫細胞のCD26発現が誘導されることを見出した。そして、ヒト化抗CD26モノクローナル抗体投与が、CD26陽性骨髄腫細胞に対し、主にADCCによる免疫学的機序により抗腫瘍効果を呈することを明らかにした。しかしながら、骨髄腫患者骨髄において、骨髄腫細胞のCD26発現はheterogeneousであり、症例によりCD26陽性細胞とCD26陰性細胞が混在する例、一様にCD26陰性である例が存在することも明らかとなった。腫瘍抗原の発現低下は、腫瘍免疫回避機構(Immune escape)の1つとされ、繰り返す抗体投与に伴うCD26陽性骨髄腫細胞の後天的なCD26 発現低下も、抗体治療抵抗性の原因となる。これまでの研究において、我々は、CD26陰性骨髄腫細胞にHDAC阻害剤投与を行うと、 骨髄腫細胞にCD26発現が誘導され、CD26発現が増強することを見出した。汎HDAC阻害薬は、広範なHDAC阻害による副作用が問題となり、高齢者を主とする難治性骨髄腫で使用することには限界がある。そこで、本研究では、HDAC isoformの選択的阻害によるエピジェネテイック制御が、骨髄腫細胞のCD26発現を誘導する作用機序を明らかにする。そして、難治性CD26陰性骨髄腫に対し、HDAC isoformの選択的阻害剤と抗CD26抗体療法の併用により、相加・相乗的な効果を発揮し、かつ副作用を軽減する治療を行うことで、CD26陰性骨髄腫の抗CD26抗体治療抵抗性を克服し、難治性骨髄腫クローンを根絶するな新規治療法の開発を目指すものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各細胞株の遺伝子発現プロファイルにおいて、各HDAC阻害、またはHDAC阻害と抗CD26抗体投与の併用に伴い、骨髄腫細胞のCD26発現誘導に関与するいくつかの遺伝子を抽出し、うち各細胞に共通して発現が低下する遺伝子の1つであるc-Mycに着目した。 CD26遺伝子は2番染色体上に位置し、Sp1(Specificity protein1)が結合するGC boxを含有する。Sp1は固形腫瘍に発現し、遺伝子プロモーターはSp1結合に伴いc-Myc活性化が起こり、腫瘍増殖に関与することがわかっている。そこで、骨髄腫細胞において、CD26遺伝子プロモーター制御にc-Mycが及ぼす作用について解析を行なった。 まず、HDAC阻害により骨髄腫細胞のc-Myc発現は、遺伝子、蛋白双方のレベルで暴露時間依存性に減少し、遺伝子発現解析結果に合致する所見を得た。他方、HDAC阻害により時間依存性にc-Myc Lysine323 (K323ac)の発現の増強を認めた。次に、骨髄腫細胞のCD26 プロモーターにおいて、c-Mycが及ぼす作用についてChIP-qPCR法を用い解析を行なった。すると、HDAC阻害によりCD26プロモータの近位GC boxとc-Mycの結合を示すrecovery %IP/INPUTは時間経過に伴い低下を認めた。一方、CD26プロモーター近位GC boxとc-Myc K323acとの結合を示すrecovery %IP/INPUTは時間経過に伴い増加を認めた。更に、骨髄腫細胞のCD26遺伝子プロモーターにおけるc-MycとSp1の相互作用について解析を行なったところ、c-MycとSp1の結合を示すrecovery %IP/INPUTは、各骨髄腫細胞株において、HDAC阻害により時間依存性に低下が見られ、CD26プロモーター上で、c-MycはSp1より離脱することが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
HDAC阻害が骨髄腫細胞のCD26発現を誘導する作用機序および、抗CD26抗体が及ぼす効果について解析を進め、骨髄腫細胞において、HDAC阻害により、c-MycはCD26プロモーター上のSp1を介した結合が乖離する一方、プロモーターにおけるc-Mycアセチル化が進み、CD26プロモーター活性化、転写活性化につながることが明らかとなった。今後は、さらに、抗CD26抗体投与が骨髄腫の免疫抑に及ぼす効果を引き続き検討していく。具体的には、骨髄腫細胞株と共培養を行った正常ヒト単核球より分離したMDSC(Myeloid derived dendritic cell)を用い、そのCD26発現、抗CD26抗体投与がMDSCの増殖・生存、活性化に及ほす効果を解析する。次に、得られたMDSCと骨髄腫細胞株の共培養を行い、MDSCが骨髄腫腫細胞の増殖に及ぼす効果、さらにHDAC阻害剤、抗CD26抗体投与がこれらに及ぼす作用についてを解析を行う。さらに、骨髄腫由来単核球より分離した MDSC、CD3+T細胞を用い共培養を行い、CD3+細胞のうちCD4+T細胞、CD8+細胞、NK細胞の増殖にMDSCが及ぼす効果、及びこれらに抗CD26抗体投与が及ぼす作用について解析を行う。また、抗CD26抗体が骨髄腫由来CD8+T細胞の細胞障害分子の分泌やPD1の発現、 MDSCのArg-1, iNOS, COX2, ROSや免疫抑制または免疫促進サトカ インの分泌やPDL1の発現に及ぼす効果について解析を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)