Project/Area Number |
20K07741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 51030:Pathophysiologic neuroscience-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
野中 里紗 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (90614248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志賀 孝宏 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (50784378)
石川 景一 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90733973)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 血液脳関門 / iPS細胞 / 内皮細胞 / ペリサイト / 神経変性疾患 / ヒト人工多能性幹細胞 / 細胞分化誘導 |
Outline of Research at the Start |
血液脳関門は、血液と中枢神経系との間の物質交換を制限するバリア機能を果たしている。パーキンソン病などの難治性神経変性疾患において、このバリア機能の破綻が疾患発症と強く関連するという報告がされている。更に、この血液脳関門の透過性は、中枢神経疾患の候補薬剤の効果を決定する重要な因子である。本研究は、神経変性疾患患者から樹立したiPS細胞を用いて、血液脳関門細胞モデルを確立・解析し、疾患における血液脳関門機能の破綻機構の解明や新たな治療標的を見出す事を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
血液脳関門(blood-brain barrier: BBB)は血液と中枢神経系との間の物質交換を制限するバリア機構であり、この血液脳関門の破綻がパーキンソン病などの難治性神経変性疾患の疾患発症と関連するという知見が報告されている。本研究は、健常者および神経変性疾患患者由来iPS細胞を用いて血液脳関門細胞モデルを確立・解析することで、神経変性疾患における血液脳関門の機能破綻機構の解明および治療標的の同定を目指すものである。 本年度は、内皮細胞、ペリサイトの分化誘導法の取得、並行して、健常・疾患由来iPS細胞から分化誘導した内皮細胞およびペリサイトの細胞特性の解析を行うことを予定していた。内皮細胞への分化誘導は、これまでに複数の健常由来iPS細胞から分化誘導を行い、その健常由来の複数株において、内皮細胞特異マーカーの発現を指標に内皮細胞分化能を確認していたが、本年度は、パーキンソン病の疾患由来iPS細胞の複数株を用いて内皮細胞への分化誘導を行い、内皮細胞特異マーカーの発現を確認することが出来た。また、ペリサイトへの分化誘導は、昨年度に変更した分化誘導法を用いて解析に必要な細胞数を得ることができ、健常由来iPS細胞の複数株において、ペリサイト特異マーカーの発現が確認していたが、本年度は、パーキンソン病の疾患由来iPS細胞の複数株を用いて分化誘導を行い、健常由来と同様にペリサイト特異マーカーの発現を確認ができた。iPS細胞からアストロサイトへの分化誘導は、培養期間の短縮に加え、誘導効率の改良を行っており、高効率にアストロサイトへの分化誘導が可能になっている。現在は共培養モデルの構築に向けて検討を進めており、バリア機能や細胞透過性の評価等および各種細胞の細胞間相互作用の解析を行う予定でいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、昨年度に引き続き、血液脳関門を構成する主な細胞である内皮細胞、ペリサイト、アストロサイトを健常・疾患由来iPS細胞から分化誘導する方法の確立および細胞特性解析を行うことを中心に検討を行う予定であった。昨年度に引き続き、内皮細胞分化誘導法の確立および特性解析を行い、複数の健常由来iPS細胞および疾患由来iPS細胞から内皮細胞を分化誘導することができ、蛍光免疫染色にて内皮細胞マーカーの発現を指標に定性確認が可能であった。またペリサイトへの分化誘導は、昨年度変更した誘導方法を用いることで、複数の健常由来iPS細胞および疾患由来iPS細胞からペリサイトへの分化誘導ができ、蛍光免疫染色にてペリサイト特異マーカーの発現を確認できた。しかし予定していた疾患由来iPS細胞および健常由来のiPS細胞から分化誘導した各種細胞の比較検討までは進められていないため、そちらの解析を進める必要がある。並行して、昨年度予定していた共培養モデル構築に向けた検討も引き続き検討を進めているが、解析まで至っていない。また、iPS細胞からのアストロサイトの分化誘導や神経分化誘導は引き続き解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、健常由来および疾患由来iPS細胞から内皮細胞、ペリサイトおよびアストロサイトの分化誘導法から得られる細胞を用いて、それぞれの細胞特性の解析を行う予定でいる。各種分化細胞を用いてtrans-endothelial electrical resistance (TEER)測定によるバリア機能の評価およびSodium fluorescein (Na-F) による細胞透過性の評価、供給・排出輸送系トランスポーター(グルコーストランスポーター(GLUT1)など)、P糖タンパクの発現およびそれら輸送能の評価を行い、検証・評価する。また、並行して検討する共培養系in vitro血液脳関門モデルの構築を検討する予定であり、その機能の検証・評価は、trans-endothelial electrical resistance (TEER)測定によるバリア機能の評価および細胞透過性の評価を行う予定でいる。共培養モデルを用いて、各種細胞の細胞間相互作用の解析も行う予定でおり、内皮細胞のタイトジャンクション蛋白 (claudin-5, occluding, ZO-1など) の発現評価、供給・排出輸送系トランスポーター(グルコーストランポーター(GLUT1)アミノ酸トランスポーターなど)、P糖タンパクの発現を指標とした免疫染色法およびWestern blot 法により検証・評価を行う。またペリサイト由来の微小環境タンパク質と内皮細胞のインテグリン受容体を介したシグナルの解析も進める予定でいる。
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