Project/Area Number |
20K08136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐々木 智章 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (60586874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅沼 幹人 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00273970)
佐々木 崇了 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10461253)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | Wernicke脳症 / 見かけの拡散係数 / 磁化率変化 / 酸化的リン酸化 / 酸素消費量 / 代謝性脳疾患 / PET / MRI |
Outline of Research at the Start |
病院に意識障害の患者さんが搬送された時、何らかの代謝が影響していると想定されるも、診断に苦慮することが多い。これまで代謝性脳障害の画像所見はパターン認識による『暗記』中心であることが多く、病態生理と画像所見との関係があまり解明されているとは言い難かった。 今回はきちんとした手続きを踏んだ後にラットを用いた動物実験において脳血流画像、脳酸素代謝画像など複数の画像を用いて、主に細胞内のミトコンドリア機能に焦点を当てて病態解明に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
コロナ渦のためPETのキャリブレーションおよび動物実験などがなかなか始められなかったが、ファントムを用いた実験はすぐに始められた。 代謝性脳疾患の一つであるWernicke脳症において脈絡叢のエネルギー産生供給不足から脳脊髄液の組成の違いが起こるということを想定して、MRIにおいて髄液の組成(Na、glucoseあるいはアルブミン濃度)や体温が変化した場合、その違いが見かけの拡散係数(ADC値)の変化からdetectできるかの基礎研究から行った。 常温(20℃)にてNa(基準濃度は1%)は基準濃度から半分希釈や2倍濃度でもほとんどADC値に変化がなかった(0.99-1.03倍)が、40℃でADC値は0.91-0.94倍と変動幅が増大した。常温アルブミン(基準5%)では0.93-1.06倍に変化したが、40℃(変性あり参考程度)では0.81-1.06倍に変化した。常温glucose(基準濃度5%)は2倍濃度でADC値は0.91倍に変化し、40℃で0.93倍に変化した。いずれもそれぞれの基準濃度で、各試料を20℃から40℃に変化させた時のADC値は2.0-2.5倍程上昇し、特にglucoseとアルブミンで変動幅が大きくなる傾向が見られた。分子径の大きい物質の濃度変化による変動がADC値に影響を及ぼしやすい可能性が示唆された。Wernicke脳症が脈絡叢障害による髄液のglucoseやアルブミン濃度異常が病態の一因であるとすれば髄液のADC値変化から診断補助に活用できる可能性がある。 また、MRIにおいて脳酸素代謝画像はT2減衰を反映したシークエンスを使用するが、その検証のため金属釘による基礎研究も別に行った。さらにいくつかの先天性代謝性疾患の詳細な画像解析も行い、エネルギー代謝に関係する代謝経路の理解をより深めた。
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