Project/Area Number |
20K08194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
清水 俊明 順天堂大学, 医学部, 教授 (30260889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東海林 宏道 順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (30365621)
大塚 宜一 順天堂大学, 医学部, 客員准教授 (90338335)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 生活習慣病 / dysbiosis / 低出生体重児 / DOHaD説 / 腸内細菌 / プロバイオティクス |
Outline of Research at the Start |
低出生体重児では、将来生活習慣病に罹患しやすいことが知られている(DOHaD説)。一方、腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が新生児・乳児の未熟な腸管機能に悪影響を及ぼし、小児期のみならず成人となった後にも肥満や生活習慣病をはじめとする様々な問題を引き起こす可能性が考えられているが、そのメカニズムについての十分な検討は行われていない。 そこで本研究では、培養細胞実験および動物実験を行い、dysbiosisと将来の生活習慣病の発症との関係を明らかにし、DOHaD説で説明される生活習慣病の発症予防のための有効な介入方法について検証を行っていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、培養細胞実験および動物実験を行い、dysbiosisと将来の生活習慣病の発症との関係を明らかにし、DOHaD説で説明される生活習慣病の発症予防のための有効な介入方法について検証を行っていく。妊娠したSpranque-Dawleyラットを妊娠初日から出産まで低蛋白餌(蛋白質7%、カロリーは通常餌と同等)で飼育した群(FGR群)と通常餌(蛋白20%)で飼育した群(コントロール群)に分け胎児発育不全モデルを作製した。両群の糞便を生後6週から11週まで毎週サンプリングし、便中細菌の解析を行い比較検討した。糞便は-80℃で保管し、DNA抽出後次世代シーケンサーにて解析を行った。 結果は、腸内細菌叢全体のバランスを主座標分析で評価すると、FGR群とコントロール群とで菌叢に違いが認められた。両群間で有意差のある菌群をLEfSeにて解析すると、目、科、属レベルで違いが認められた(IUGR群ではClostridialesやRuminococcusが優位であり、コントロール群ではLactobacillusやPeptococcaceaeが優位を示した)。多様性(alpha-diversity)に関しては両群間で有意差を認めなかった。次に、FGR群とコントロール群各5匹ずつ、生後2週から11週まで毎週便検体を採取し腸内細菌叢の解析を行った。FGR群の2週目(離乳前)でEntrerobacteriaceaeが優位で、コントロール群でVerrucomicrobia(Akkermancia)が優位だった。Prevotella属はコントロール群で、ParabacteroidesはFGR群で期間を通して有意に占有率が高かった。さらに盲腸内の酢酸濃度はFGR群で有意に低下しており、酪酸濃度が有意に上昇していた。 今後、生後早期の腸内環境が後の生活習慣病の発症にどのような影響を及ぼしているかを検討するために、経時的な腸内細菌叢とインスリン抵抗性の変化を観察していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、COVID-19の影響で、実験助手ならびに大学院生の実験活動に多少制限がかかったことにより、若干の遅れを生じていたが、詰めの段階である腸内細菌および短鎖脂肪酸の検討を行うに当たり、COVID-19の影響も少なくなってきたことから、大学院生に密に指導を行いながら研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、生後早期の腸内環境が後の生活習慣病の発症にどのような影響を及ぼしているかを検討するために、経時的な腸内細菌叢とインスリン抵抗性の変化を観察していく。 以上について、研究助手や大学院生の協力のもと、研究の完遂を図っていく。
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