Project/Area Number |
20K08312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
阿久津 典之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50531191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 茂 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10305229)
仲瀬 裕志 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60362498)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 時計遺伝子 / 肝細胞癌 |
Outline of Research at the Start |
切除不能肝細胞癌に対しては、全身化学療法が行われており、ここ数年で使用可能な薬剤が4剤となった。多数の薬剤を使いこなすためには、症例個々の特 徴を把握した上で、治療薬を選択する個別化治療が肝細胞癌における今後の課題である。本 申請研究では、概日時計に着目し、概日時計の変化による抗癌剤治療効果および副作用の変 化について検討し、その相互関係を明らかにすることで、肝癌治療選択の個別化に結びつけることを目的とした研究を行いたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
1. ヒト肝細胞癌における時計遺伝子発現の検討:肝細胞癌10症例の癌部および非癌部の組織よりRNAを作成しcDNAを合成。その後Comparative CT法を用いて相対的発現を解析した。Clock, Bmal1, Per1,Per2 Cry1の発現を癌部と非癌部で解析したところ、Per1およびPer2が癌部と非癌部で有意な発現の違いをあることが分かった。背景因子での違いがないかさらなる検 討を行っている。 2. 正常肝細胞および肝癌細胞株における時計遺伝子発現と炎症性サイトカインに対する反応:肝癌細胞株HepG2, Hep3B, HLE, HLF, HuH7, PLC/PRF/5のcDNAを用いて、Clock, Bmal1, Per1,Per2 Cry1の発現を解析し、細胞株間での発現に差があることがわ かり、Per1やPer2の発現が低い細胞株と、高い細胞株を用いて、種々の炎症性サイトカイン(IL-1β, IL-4, IL-13, TNF-α, IFN-γ, IL-10, TGF-β)の添加を行 い、RNAおよびタンパクを回収。時計遺伝子の変化を解析している。 3. 分子標的薬の正常肝細胞および肝癌細胞株における時計遺伝子の発現と炎症性サイトカインに対する反応:肝癌細胞株 (Hep3B, HLF, HuH7)にレンバチニブ1μMを投与 し、37°Cで48時間培養した後に、時計遺伝子Bmal1、Rev-erbα、Rev-erbβ、Per1、Per2、 Cry1の 発現についてqPCR法、western blotting法を用い検討した 4,C57/BL6Jマウスを用い、抗癌剤投与の時間を変化し投与することにより概日時計の変化の検討:12時間毎の明暗群、24時間毎の明暗群に分けて、さらにそれぞれ明暗を切り替えた4群を準備。レンバチニブ10mg/kgを明で投与する群と、暗で投与する群に分けてチューブを用いて14日間経口投与し屠殺させ、肝臓における時計遺伝子の発現をqPCR 法、western blotting法で評価した。また、マウスの大腸より腸内細菌を分離し、各群の腸内細菌叢プロファイルの変化を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データが安定せず、肝癌細胞株実験のやり直しに時間を要した。現在、マウス実験による検討を行っているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
C57/BL6Jマウスを用い、レンバチニブを明で投与する群と、暗で投与する群 に分けて14日間経口投与する。マウスの大腸より腸内細菌を 分離し、各群の腸内細菌叢プロファイルを検討する。肝癌細胞株をヌードマウスに移植し、GFPマウスから単離したCD4, CD8陽性細胞を尾静脈から投与。レンバチニブを日中に投与する群と、夜間に投与する群に分けて経口投与したのちに屠殺し、移植された腫瘍の大きさ、腫瘍における時計遺伝子の発現、ならびに腫瘍周囲のリンパ球浸潤のphenotypeについて、免疫染色法ならびにフローサイトメトリーを用いて検討する。さらに有用な時計遺伝子についてノックアウトマウスを用いた検討を行う。
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