HBV特異的CD8+T細胞におけるI型IFNシグナル抑制の意義とメカニズムの解析
Project/Area Number |
20K08313
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
|
Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
五十川 正記 国立感染症研究所, 治療薬・ワクチン開発研究センター, 室長 (50723201)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | B型肝炎ウイルス / T細胞 / I型IFN / CD8+T細胞 / 免疫寛容 / HBV特異的CD8+T細胞 |
Outline of Research at the Start |
全世界でおよそ2億5千万人がHBVに持続感染しており、本邦でも150万人が持続感染患者と推定される。これら持続感染患者の多くはB型慢性肝炎を発症し、肝硬変や肝細胞癌へと進行する危険にさらされている。HBVの排除には感染細胞を選択的に破壊することの出来る獲得免疫、特にHBV特異的 CD8+T細胞応答が必要不可欠である。本研究では、肝臓内で誘導されるHBV特異的免疫寛容におけるIFN-Iシグナル抑制の意義とメカニズムを明らかにし、IFN-Iシグナル抑制を解除することにより、HBV特異的免疫寛容を克服できるか検討する。本研究の結果は、HBV 排除を目指した免疫治療の開発を促進すると期待される。
|
Outline of Annual Research Achievements |
B型肝炎ウイルス(HBV)持続感染患者の多くはB型慢性肝炎を発症し、肝硬変や肝細胞癌へと進行する危険にさらされている。HBV の排除には感染細胞を選択的に破壊することの出来るHBV 特異的 CD8+T 細胞応答が必要である。しかしながら、HBV持続感染患者ではその機能性が顕著に低下しており、いわゆる「免疫寛容」の状態にある。申請者らは、免疫寛容状態にあるHBV特異的T細胞内で特 徴的に変動する遺伝子を網羅的に解析した。その結果、これまでに報告されているチェックポイント分子の上昇に加え、IFN誘導遺伝子群(ISGs: interferon stimulated genes)の減少が顕著に認められた。本研究の目的は、肝臓内で誘導されるHBV特異的免疫寛容におけるIFN-Iシグナル抑制の意義とメカニズムを明ら かにし、IFN-Iシグナル抑制を解除することにより、HBV特異的免疫寛容を克服できるかを検討することである。これまでに、肝臓内で強くI型IFN応答を誘導することで、HBV特異的CD8+T細胞応答の免疫寛容を克服できることを明らかにした。これらの成果は、2021年2月にJCI Insight に報告した。R4年度は免疫寛容状態にある際のHBV特異的CD8+T 細胞を共刺激分子であるOX40を介して刺激した際のIFN-Iシグナルを解析した。OX40刺激をうけたHBV特異的CD8+T 細胞は機能性を獲得したが、その機能性の獲得はIFN-Iシグナルの増加と相関していた。以上の結果はHBV特異的免疫寛容克服におけるIFN-Iシグナルの重要性を示唆するものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
種々のトランスジェニックマウスのコロニー再構築に時間がかかっている。また、新型コロナウイルス対策にも携わっているため、自由に使用できる研究時間がやや制限されている。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究から、肝臓内でのI型IFNの誘導が免疫寛容の克服に重要であることがわかった。来年度はOX40刺激によって誘導されるT細胞の機能分化にI型IFNがどの程度関与しているか検討する。HBV特異的CD8+T細胞受容体(TCR)を発現するTCRトラ ンスジェニック(TCR-Tg)マウスをI型IFN受容欠損 (IFN-abRKO)マウスを交配させ、IFN-abRKO-TCR-Tgマウスを作成する。野生型、およびFN-abRKO-TCR-Tgマウス から採取したT細胞性をHBV-Tgマウスに養子移入し、同時にOX40シグナルを刺激する。その結果IFN-abRKO T細胞では野生型T細胞に比べて、機能性の回復が劣 かを検討する。
|
Report
(3 results)
Research Products
(22 results)
-
-
[Journal Article] SARS-CoV-2 Omicron-neutralizing memory B-cells are elicited by two doses of BNT162b2 mRNA vaccine.2022
Author(s)
Kotaki R, Adachi Y, Moriyama S, Onodera T, Fukushi S, Nagakura T, Tonouchi K, Terahara K, Sun L, Takano T, Nishiyama A, Shinkai M, Oba K, Nakamura-Uchiyama F, Shimizu H, Suzuki T, Matsumura T, Isogawa M, Takahashi Y.
-
Journal Title
Sci Immunol.
Volume: -
Issue: 70
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-