Project/Area Number |
20K08457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
阿部 七郎 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80275718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 理吏 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (10530199)
井上 晃男 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (20168454)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | FMD / エクオール / 血管内皮機能 / FMD / 冠動脈疾患 / 閉経期女性 |
Outline of Research at the Start |
動脈硬化性疾患のうち心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患の発症や死亡率には男女差があり、女性は、男性に比べエストロゲンの抗動脈硬化作用により閉経までは罹患率が低いが閉経以降には徐々に男女差は消失する。近年大豆イソフラボン由来の代謝産物エクオールが更年期以降の女性の美容上のサプリメントとして注目されている。エクオールはエストロゲン受容体のリガンドであり動脈硬化保護作用の報告も見られているが冠動脈疾患患者への有用性は未だ知られていない。そこで本研究では閉経期以降の女性冠動脈疾患患者にエクオールを投与し血管内皮機能への有用性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
我が国で増加の一途を辿る心血管死亡の大部分は虚血性心疾患によるものである。我々の施設がある栃木県は全国屈指の女性の心血管死亡の多い県であり、我々は栃木県の女性患者において閉経期で脂肪酸プロファイルが有意に悪化していることを報告し、これが原因の一因であると考えている。女性ホルモンには血管内皮保護による抗動脈硬化作用があると言われており、閉経期女性への新たな薬物介入の必要性を痛感している。 他方大豆由来イソフラボン代謝産物であるエクオールは、現在更年期障害の不定愁訴の改善や女性の皮膚の皺に対する美容上のサプリメントとして発売され話題になっている。これは非ステロイド性エストロゲン受容体リガンドであり近年抗動脈硬化作用の報告が散見されているが、虚血性心疾患閉経女性へのエクオールの有用性は明らかでない。動脈硬化は内皮機能障害が端緒となると考えられるので、栃木県周辺在住の閉経期虚血性心疾患女性の内皮機能に対して、エクオール摂取の影響を検討することは意義のあることと考えるものである。 本研究は、閉経期以降の虚血性心疾患女性を対象にエクオールを10㎎/日にて3ヶ月間投与した際の内皮機能改善効果を検討することを目的とし、エクオールを摂取することにより内皮機能が保護される可能性に期待している。現在21例の患者がエントリーしており16例で摂取後3か月のFMDによる内皮機能検査のデータ取得を完了している。コロナ禍にあって症例登録が遅れているものの着実に登録されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍により患者の日常生活における運動量が減り、日常労作が減ったことにより労作性狭心症を訴える患者数が減った。また2022年度の感染拡大に伴い、病院職員の感染拡大によって出勤停止者が激増して、病院全体で大幅な入院制限を余儀なくされた。結果的に検査入院患者の入院が数か月間不能となり、その後も制限が続いている。その結果、冠動脈疾患診断のための造影検査の件数が激減して新規の対象患者の発見が極端に減っている。このため当初の予想よりも大幅に遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ患者数の減少が見込まれ、日常での運動量が増えることにより、狭心症発見の機会が増加すると思われる。次年度は症例登録をさらに推し進め、各症例の追跡状況を解析してエクオール摂取による有用性を明らかにする。
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