胎仔心筋細胞増殖機構Hipp-Yap経路に着目した心不全治療応用への基盤研究
Project/Area Number |
20K08500
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
松本 直樹 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80239110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武半 優子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (50367348)
小林 司 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (20822589)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 胎児 / ラット / 心臓 / Yap / Agrin / グルココルチコイド / 心筋細胞 / 心外膜 / 胎仔 / Hippo / Hippo-YAP / アグリン |
Outline of Research at the Start |
胎仔心筋細胞の増殖能力は成人心筋では失われることから胎児の心筋細胞増殖機構を解明し、胎児期の能力を成人心筋に誘導することができれば心筋梗塞などの心筋修復に活路を見いだせるかもしれなと考えた。本研究では動物実験により①胎仔期~新生仔期におけるラット心筋のアグリン- Hippo-Yap経路の遺伝子発現と蛋白発現を解析し、②妊娠ラットにデキサメサゾン(DEX)を投与をした胎仔心筋のアグリン- Hippo-Yap発現への影響を調べる。さらに③胎仔心筋の初代培養細胞を用いて、DEX投与後のアグリン- Hippo-Yap経路の作用機序を解析する。さらに成熟ラットの初代培養細胞においても確認する。
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Outline of Annual Research Achievements |
胎児~新生児期における心筋細胞増殖能に関与するHippo-Yap経路に着目して成長における役割と出生前グルココルチコイド(GC)投与による影響を検討している。ラットを用いた動物実験で、妊娠母体に対しデキサメサゾン(DEX)投与すると、胎仔心筋にどのような影響を与えるかを検証している。出生前GC投与は、胎仔ラットの心筋を肥大させ、この心筋肥大は成長に基づく生理学的肥大であることは以前の研究より明らかにしている。出生前DEX投与は胎仔心筋の外膜側において細胞増殖マーカーのKi-67, cycline D1発現増加を認め,その領域において核内Yapの発現も増加していたことから導き出した。 令和3年度はDEXによるYapの発現増強のメカニズムを明らかにするため、新生仔1日目のラットの心筋培養細胞にDEXを添加しYapの発現に影響するかを検討した。心筋培養細胞をチャンバーで培養し、拍動を確認した後にDEXを添加し、24時間培養後Yap蛋白の発現を免疫細胞染色にて評価した。またDEXがGC受容体を介した作用かを検証するために、GC受容体阻害薬(RN486)を前投与しYap 発現の影響を検討した。そしてDEXはGC受容体阻害をするとYapの発現に変化が無かったことから。GC受容体を介してYapに影響していることが解った。また細胞外マトリックス(アグリン)との関連性を検討するために、DEXを添加してアグリン発現が活性化されるか検証した。In vitro では、DEXはアグリンの発現には影響しなかった。これらの結果からDEXはYapの発現に直接作用し心筋細胞増殖に関与していることが示唆された。胎仔心筋組織の成長を評価するために、ミオシン関連因子の発現も検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度から引き続き、出生前DEX投与よる胎仔心筋細胞へ増殖能のメカニズムについて検討しているが、Yapの重要性は明らかになったが、細胞外マトリックス、アグリンがあまり関与していない結果は予想とは異なっていた。しかし心筋の成長という観点から、ミオシンフィラメントへの影響も検討している。 また出生前DEXが胎仔心筋だけでなく他の臓器(肝臓や腎臓)に与える影響も並行して検討し、肝臓においては肝細胞の肥大化に伴い肝臓の成長に伴うアルブミンの増強など成長に関連した因子の増強を明らかにし、論文に発表し、成果は得られていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
心筋の成長という観点から、Yapの役割は細胞分化にも関与する可能性を見据えて、出生前DEXが胎仔心筋のアクチンまたはミオシンフィラメントへの影響も検討し解析を加える。 次年度は最終年度であるため、DEXが心筋細胞の成長にもたらすメカニズムを確立したいと考える。本研究の成果をこれまで明らかにしてきた成果とともにまとめ、論文または学会での発表を行う予定である。またサブ解析で検討している他の臓器に対する作用機序も論文化または学会で公表する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Yap contributes to cardiomyocyte proliferation in the fetal rat heart epicardium with antenatal glucocorticoid administration2020
Author(s)
Nakamura Y, Takeba Y, Kobayashi T, Ootaki M, OhtaY, Kida K, Sakurai K, Gen K, WatanabeM, Iiri T, Matsumoto N
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Journal Title
J St. Marianna Univ
Volume: 13
Pages: 1-14
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Peer Reviewed / Open Access
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