Project/Area Number |
20K08669
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 沙恵子 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (70574408)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 一路 京都大学, 医学研究科, 教授 (70294113)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 皮膚マイクロバイオーム / 極小マイクロバイオーム / レーザーキャプチャーマイクロダイセクション |
Outline of Research at the Start |
皮膚表面に存在する微生物叢(皮膚マイクロバイオーム)解析の解像度は未だ皮膚全体にとどまっており、汗腺・脂腺・毛包といった皮膚微小構造物レベルでの解析は進んでいません。そこで、本研究では、レーザーキャプチャーマイクロダイセクションという技術を用いて、これまで皮膚という臓器全体として解析されてきた皮膚マイクロバイオームを汗腺や脂腺といった皮膚の微小構造物ごとに細分化し明らかにします。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目標は、これまで皮膚という臓器全体として解析されてきた皮膚マイクロバイオームを皮膚の微小構造物ごとに細分化し理解することである。すなわ ち、汗腺や脂腺、毛包といった皮膚付属器周辺の極小皮膚マイクロバイオームの詳細を明らかにし、さらにこの極小皮膚マイクロバイオームの炎症性皮膚疾患の 病態への関与について明らかにすることを目標としている。 昨年に引き続き、皮膚極小マイクロバイオーム解析を行うために、Laser capture microdissection (LCM)法を用い、ヒト皮膚サンプルより微小環境ごとの微生物DNA抽出を行なった。 具体的には、LCM法により手術余剰皮膚より作成した皮膚切片から表皮・真皮・毛包・汗腺・皮下組織などの微小組織の切り出しを行い、バクテリアDNA抽出を行なった。 1切片あたり抽出可能なバクテリアDNA量を算出した。 抽出したバクテリアDNAを用いて、分担研究者研究室にてDNA増幅の検討を行い、さらにライブラリ調整、16s rRNAシーケンスを行い、微生物叢解析を行なったところ、それぞれの微小構造に特徴的な細菌叢のデータを得ることに成功した。これまでの報告にあるように、真皮・皮下組織でも細菌DNAは検出された。また、毛包や脂腺・汗腺のデータも問題なく取得できた。全体を通じて細菌叢の多くを占めた菌種はCutibacterium属であり、こちらはこれまでの皮膚常在微生物叢解析で明らかにされている皮膚常在細菌叢に特徴的な菌種であることから、獲得したデータに大きな問題はないと考えている。現在、linear discriminant analysisを行い、それぞれの微小環境を特徴づけている細菌種の同定を試みている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備検討において本来微生物が検出されないはずの陰性コントロールからも一定量の細菌が検出されたため、実験系におけるコンタミネーションの可能性を検証する必要が生じた。この検証作業に予想外の時間がかかったため、その後の検証に進むまでに時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、サンプル数を増やして健常コントロール皮膚を解析し、微小環境に特徴的な細菌種を同定する。また、同時に疾患サンプルの解析を行い、疾患の病態に関与する可能性のある微小環境における細菌種を同定する。
|