癌微小環境内のエクソソーム情報の変化に基づいた薬剤耐性機序の解明と耐性解除の探索
Project/Area Number |
20K09043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
上野 昌樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90405465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
速水 晋也 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00468290)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 学長特命教員(特別顧問) (20191190)
川井 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40398459)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / 肝内胆管癌 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 癌微小環境 / エクソソーム |
Outline of Research at the Start |
近年、癌細胞周辺に存在する癌関連線維芽細胞(cancer associated fibroblast; CAF) が癌の増殖・転移や薬剤耐性に関与しているといわれるようになった。癌細胞は、CAFとの クロストークの中で、周辺微小環境を癌にとって好ましい状態するように働きかけているこ とがわかり、その情報伝達手段の一つとしてエクソソームが用いられている。 本研究では、特に抗癌剤に対する薬剤耐性の発生機序に関して、エクソソームが内包する情報の変化の観点からそのメカニズムを探索することを目的とする
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、肝細胞癌において、腫瘍における各種タンパク発現と免疫系サイトカインの発現の関連性を解析し、強い免疫原性を持った(hot immunity)腫瘍のクラスターが分類されてくることを明らかにした。更に、CTNNB1遺伝子やTP53遺伝子の変異が、大きくそれに関与していることを明らかにした。また、それらの内、21個の蛋白の発現の多寡が予後に係ることを明らかにし、代表的な蛋白として、cyclin-dependent kinase 1やDual-specificity phosphatase 4が挙げられ、各々の予後に係るハザードは、3.0と0.5であった。 肝内胆管癌においては、腫瘍辺縁における組織学的な腫瘍の浸潤様式の一つであるbudding(簇出)と、腫瘍悪性度との関連性を解析し、buddingの頻度が高い症例は、大きさ・個数といったTNM因子とは独立して、有意に悪性度が高いことを報告した。また、高budding症例において、特徴的な遺伝子変異のクラスタリングを行った。さらに、癌微小環境内で同定された変異DNAの一部は、末梢血液内を循環している(circulating tumor DNA;ctDNA)のであるが、 これを検出することに成功し、予後に関連することを報告した。また、決定木モデルの統計手法を用い、これらのリキッドマーカーなどを含めた予後に係るクラスタリングを行い、予後の良い(悪い)集団の抽出を行った。 一方CT画像のデータ特徴から予後を予測する試みを行い、一定の予後と関連する特徴量の抽出に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染のパンデミックのため、研究作業に対するエフォートが十分に得ることが出来ない状態であり、計画全体が滞っていた。また、肝細胞癌における患者由来癌スフェロイドの樹立を試みているが、現在の所、樹立できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床サンプルを用いた解析を主軸に解析を行っていく予定である。現時点において、可能性を示唆するデータは得られつつあるが、未だ確立には至っておらず、データを発表できる状態ではない。臨床サンプルの収集は継続的に行い、データの確立に努めていく。 また、CT画像データを取得を継続し、radio-genomicsへの展開を予定していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)