Project/Area Number |
20K09195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小嶋 亜希子 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50447877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 裕利 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50252391)
松浦 博 滋賀医科大学, 医学部, 理事 (60238962)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 麻酔学 / QT延長症候群 / 心臓イオンチャネル / 遅延整流性K+チャネル / 遺伝子多型 / 麻酔薬 / QT延長 / チャネル病 / イオンチャネル / 心臓チャネル病 / 電気生理学 |
Outline of Research at the Start |
全身麻酔に用いられる麻酔薬は、脳や脊髄などに作用し麻酔効果を発揮するだけでなく、心臓や血管などにも作用し、心臓の拍動や血圧に影響をもたらす。をのため、麻酔科医は心臓への麻酔薬の作用について理解する必要がある。本研究では、正常な心臓だけでなく機能障害のある心臓に対する麻酔薬の作用について、実験や臨床から得られたデータを解析し、患者毎に適した麻酔管理を行うための重要な情報を提供することが目的である。
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Outline of Annual Research Achievements |
心電図上のQT延長を呈する患者(QT延長症候群)は、多形性心室頻拍であるtorsades de pointes(TdP)発生のリスクが高い。吸入麻酔薬セボフルランは種々の心筋イオンチャネル、中でも緩徐活性型遅延整流性K+チャネル(IKs)を抑制することで、QT延長作用を呈することが報告されているが、そのQT延長作用が臨床麻酔上で問題となることは少ない。 我々はこれまでに、ヒト心室筋モデルを用いたコンピューターシミュレーションにより、急速活性型遅延整流性K+チャネル(IKr)機能の減弱した心室筋においては、セボフルランのQT延長作用が増強するという心臓電気生理学的背景について明らかにしてきた。さらにこの数理モデルを用いてセボフルランおよび静脈麻酔薬プロポフォールの催不整脈性を予測したところ、IKr減少心室筋では、2%以上のセボフルランは催不整脈性を呈する一方、プロポフォールは催不整脈性を呈さないことを明らかにした。 また、薬剤誘発性QT延長症候群に多く認められる遺伝子多型であるKCNE1-D85Nを有するIKsチャネルおよび心室筋に対するセボフルランの効果について検討したところ、野生型と比較して、セボフルランのIKsチャネル抑制作用が増強し、そのQT延長作用が増強することを見出した。このことは、遺伝子多型が麻酔中の予期せぬ心臓イベント(不整脈)発生のリスクとなりうることを示す臨床的に重要な情報である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数理モデルを用いたセボフルランの催不整脈性について日本麻酔科学会年次学術集会で発表し、最優秀演題を授賞した。また、この内容を論文化し成果をあげることができた。 KCNE1-D85Nを有するIKsチャネルに対するセボフルランの作用についても、現在論文投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、他の遺伝子変異や遺伝子多型による心臓イオンチャネル機能の変化や薬剤(麻酔薬)感受性の変化について、パッチクランプ法を用いて検討を重ねる。電気生理学的実験より得られたデータを数理モデルに組み込んで、遺伝子変異・多型をもつ心臓(心室筋)を再現し、それに対する麻酔薬の作用の変化を検討する。 さらに、臨床麻酔におけるセボフルランやプロポフォール投与中のQT時間を収集し、イオンチャネルレベル、心室筋レベルの解析結果と同様か、検討する。
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