Project/Area Number |
20K09390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University (2021-2023) Okayama University (2020) |
Principal Investigator |
亀田 雅博 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(講師) (50586427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安原 隆雄 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (50457214)
田尻 直輝 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80782119)
佐々木 達也 岡山大学, 大学病院, 助教 (80790865)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 電気刺激療法 / パーキンソン病 / 神経保護効果 / 迷走神経刺激 / 自己修復能 / 神経保護作用 / 脊髄刺激 / 電気刺激 / 神経幹細胞 / 中枢神経系疾患 |
Outline of Research at the Start |
臨床現場における低侵襲化の流れにあわせ,近年, 基礎研究の現場でも, 迷走神経刺激や脊髄刺激を中枢神経系疾患モデルに対して行い治療効果を得ることができるという報告が増えている.しかし、いまだ迷走神経刺激・脊髄刺激といった電気刺激療法が、どのようなメカニズムで治療効果をもたらすという点については,まだ十分解明されていないのが現状である. 本研究ではパーキンソン病モデルや脳梗塞モデルといった中枢神経系疾患に対して,刺激条件を様々に振ってみて覚醒下持続電気刺激を行い, 組織保護効果や治療効果を比較検討し,治療効果をもたらすメカニズムに迫ることを目標としている.
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Outline of Annual Research Achievements |
いったん損傷された神経は、二度と再生されないとされてきた。しかし、成体であっても海馬歯状回や脳室下帯に神経幹細胞が存在していることが報告されて以来、様々な再生医療アプローチを用いて、内因性の神経幹細胞の活性化をはかり、神経系に元来備わる自己修復能を効率的に誘導しようとする研究が行われている。再生医療アプローチとしては、神経幹細胞移植に代表される神経幹細胞を追加補充する方法と、内因性の神経幹細胞の活性化をはかる治療の2つに大別される。我々がこれまで研究してきた電気刺激療法は、動物実験レベルで内因性の神経幹細胞の活性化を通して、神経系に元来備わる自己修復能の効率的な活性化をもたらすことを確認している。一方で電気刺激療法というものは、すでにパーキンソン病に対する深部刺激療法の形で日常診療において実施されているが、その侵襲性というものが問題となる。本研究では動物実験を通して臨床へのfeedbackを図ることを目的としている。パーキンソン病に対する電気刺激療法の低侵襲化という観点から、パーキンソン病モデル動物に対して迷走神経刺激を様々な刺激強度で与えた。すると、軽度の刺激強度で迷走神経刺激を与えた群において、電気刺激による自己修復機構として抗炎症作用を通した神経保護作用が存在することが確認された。さらに迷走神経の求心性線維あるいは遠心性線維のどちらが重要か、選択的な連続電気刺激によって治療効果を比較検討したところ、求心性線維の重要性が確認され、論文掲載された。別途、微小環境の改善による自己修復脳活性化の観点で論文をreviewする形で水頭症の新規治療に関する仮説論文を作成し投稿、採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラット・パーキンソン病モデルにおいて、選択的迷走神経求心性刺激は、神経保護効果を持つこと、具体的には選択的迷走神経求心性刺激黒質線条体ドーパミンニューロンの消失を予防したが、一方で、選択的迷走神経遠心性刺激は治療効果を示さなかった。この内容が論文掲載となった。また、代表者異動に伴う電気刺激装置の新規購入設置のための研究予算が不足しており、脳梗塞モデルに対する電気刺激実験そのものの継続は断念し、代わりに微小環境の改善による自己修復脳活性化の観点で論文をreviewする形で水頭症の新規治療に関する仮説論文を作成・投稿し、採択されたから。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も、微小環境の改善による自己修復脳活性化の観点でreview論文の作成を行う方針である。
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