Project/Area Number |
20K09458
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
横田 裕 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (50868031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺部 健哉 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (10816870)
高橋 伸典 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (20570196)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 代謝リプログラミング / ヒアルロン酸 / 嫌気性解糖 / 軟骨細胞 / 軟骨変性 / 外因性hyaluronan / 4-Methylumbelliferone |
Outline of Research at the Start |
変形性膝関節症(OA)の有効な進行抑制薬は未だ存在しない。外因性hyaluronan(HA)は、膝OAの治療薬として推奨されているが、その作用機序について明確ではない。近年の研究からOA軟骨細胞では、嫌気的解糖系の代謝(glycolysis)が亢進する代謝リプログラミングにより、炎症が惹起されることが明らかとなってきた。申請者らはin vitro実験系において外因性HAがglycolysisを阻害して抗炎症作用を発揮していることを発見した。軟骨細胞におけるHAの役割を、代謝リプログラミングからアプローチして明らかにすることで、新たな治療薬の開発につながる可能性が高いと考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高分子ヒアルロン酸(HA)の関節軟骨保護作用の発現において代謝リプログラミングの制御が重要な役割を果たしていると考え、その機能解析を行い未だ明らかとなっていないHAの効果発現メカニズムについて検討している。とくに糖代謝における炎症による好気性代謝の抑制と嫌気性代謝(glycolysis)の亢進が重要と考え、HAによる代謝変動の制御について検討した。これまでの研究成果として軟骨細胞にIL-1βで刺激すると軟骨分解酵素であるMMP13の発現が亢進するが、HAはこれを抑制した。同時にglycolysis関連遺伝子であるglucose transporter 1(GLUT1), hexokinase 2(HK2)やLactate Dehydrogenase Asubunit(LDHA)はIL-1β刺激で発現亢進したがHAはいずれも抑制した。またIL-1β刺激によりglycolysisの最終産物であるlactateについて細胞外への分泌を評価するlactate assayで確認したところHAは培養液中のlactate分泌を抑制した。さらにHAのレセプターであるCD44とICMA-1を抗体投与しブロックした上でIL-1β刺激を行った結果HAによるMMP13とlycolysis関連遺伝子の発現抑制効果はCD44のみで阻害された。これらよりHAのglycolysis阻害効果はCD44との結合を介していることを明らかにした。これまでの結果からHAはCD44との結合を介してglycolysis阻害することによって抗炎症効果を発揮することを明らかにした。高分子HAは変形性膝関節症に対して関節注射として一般臨床で多くの患者に使用されているが詳細な効果発現メカニズムは不明である。今回の細胞内の代謝リプログラミングの関与についてはこれまでに報告はなく、メカニズムの解明に近づくものである。
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