Project/Area Number |
20K09499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 和克 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (00706294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今釜 史郎 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40467288)
安藤 圭 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40566973)
中島 宏彰 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70710101)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 術中脊髄モニタリング / 脊髄損傷 / アラームポイント / Tc-MEP / 脊髄モニタリング / 脊椎手術 / 多施設前向き研究 |
Outline of Research at the Start |
術中脊髄モニタリングは、麻痺の発生を未然に防ぐために多く用いられてきた。とくに経頭蓋電気刺激による誘発筋電図(Muscle Evoked Potential, MEP)は脊髄運動路をリアルタイムにモニタリングする上で最も鋭敏な方法とされ、脊髄手術のモニタリングとしてゴールドスタンダードと位置づけられている。本研究の概要としては、ラット等の実験動物を用いた基礎的実験および多施設前向き研究による手術波形解析により、脊髄損傷時のMEP波形変化の特性を明らかにし、不可逆的脊髄損傷を防ぐための術中MEPモニタリングについてアラームポイントを決定する基礎的知見を見出すことである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2017-2019年度 日本脊椎脊髄病学会モニタリングワーキング委員会14施設でTc-MEPsを使用した脊椎脊髄手術3625例(男性1739例、女性1886例、平均年齢は60.1歳(4~95歳))を調査した。主な疾患の内訳は、頸椎症1007例、脊柱変形599例、脊髄腫瘍461例、腰部脊柱管狭窄症 272例、頚椎OPLL352例、胸椎OPLL96例で、主な責任高位は頚椎1817例/胸椎1194例/腰椎614例であった。手術開始時の下肢全筋における波形導出不良例について、疾患別・高位別および波形経過につき検討した。下肢全筋における波形導出不良は73例(2.0%)みとめた。術前麻痺の内訳はMMT≧3:15例(21%)、MMT<3:58例(79%)であり、波形導出不良は高リスク脊椎手術(脊髄腫瘍、頸胸椎OPLL、脊柱変形)で有意に生じていた(高リスク手術2.6%/非高リスク手術1.5%;p<0.05)。2群比較(導出不良群/非不良群)において、導出不良群では年齢に差はなく、体重(62.9kg/60.1kg)およびBMI(24.7/23.7)が有意に高かった(p<0.05)。高位別では、導出不良は胸椎で有意に多く (頚椎1.5%/胸椎3.7%/腰椎0.1%; p<0.05)、疾患別では胸椎OPLLが最も多かった(13%(12例/96例))。一方、手術終了までに何らかの術中波形導出をみとめたのは25例(34%)で、遠位筋(AH)は近位筋(Quad)に比べ手術終了までの波形導出率が有意に高かった(34%/17%; p<0.05)。術前重度麻痺では手術開始時の波形導出不良がしばしば問題になるが、本研究結果からMMT≧3の術前麻痺であっても全筋波形導出不良を21%(15例)にみとめていた。高位別では胸椎手術で、また疾患別では胸椎OPLLで有意に手術開始時波形導出不良をみとめており、とくに高リスク脊椎手術では安全な手術に向けてSSEP、D-waveなど併用によるMultimodalityも有用である。
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