角膜神経のドライアイ疼痛症状に関与するメカニズム解明と治療応用
Project/Area Number |
20K09812
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
崎元 暢 日本大学, 医学部, 兼任講師 (20465272)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 角膜神経 / 培養三叉神経節細胞 / 角膜知覚 / ドライアイ / 神経障害性疼痛 |
Outline of Research at the Start |
研究では、ドライアイの疼痛症状に関わる侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛について、我々が確立に成功したマウス三叉神経節細胞初代培養モデルを用い、侵害受容性疼痛に対する疼痛シグナル緩和を目的とした治療薬を探索する。神経障害性疼痛については、炎症性サイトカイン/受容体に着目しマウス涙腺摘出ドライアイモデルなどにおいてサイトカイン/受容体阻害による角膜知覚改善の相関を検討する。さらに、ドライアイ症例における治療前後の涙液中炎症性サイトカイン/受容体濃度と角膜知覚の変化の相関検討も行い、抗炎症治療のドライアイ疼痛に対する治療応用の可能性を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
眼科領域におけるin vivoでの角膜知覚の研究はあるものの、in vitroでの研究はない。今回、侵害受容性疼痛に関連した角膜知覚に焦点を当てて、実臨床で使用している薬剤も用いて、幼若マウスの三叉神経節細胞初代培養モデルの確立と細胞の刺激・抑制実験を試みた。 野生型の幼若マウスから三叉神経節を摘出し、分散法で初代培養を行った。培養細胞に対して神経細胞マーカーのNeuN抗体、さらにポリモーダル侵害受容体 (Transient receptor potential Vanilloid 1; TRPV1)抗体を用いて免疫細胞化学的検討を行った。またFura2-AMを培養細胞に導入した後、TRPV1アゴニストであるカプサイシンで刺激を行い細胞興奮をマイクロプレートリーダー法で測定した。また、TRPV1アンタゴニストであるAMG9810、ドライアイ治療薬であるジクアホソル、シクロスポリン、レバピミドを添加した後にカプサイシン刺激を行った場合の細胞興奮をマイクロプレートリーダー法で測定した。 その結果、幼若マウスからの三叉神経節細胞の初代培養確立に成功した。これら細胞は、蛍光抗体法により神経特異的なNeuN抗体陽性・TRPV1陽性であった。また、カプサイシン刺激によって神経興奮が起こり、蛍光強度が上昇した 。カプサイシンのアンタゴニストであるAMG9810を添加すると無添加群と比較して有意に低下した。無添加群と比較して、ドライアイ治療薬であるシクロスポリン、ジクアホソルの添加では有意に神経興奮が抑制され、同じくドライアイ治療薬のレバミピド添加では神経興奮が抑制されなかった。 ドライアイ治療薬のシクロスポリン、ジクアホソルは、神経興奮抑制効果があった。以上からこの初代培養モデルが今後の角膜知覚研究に有用であることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)