高齢者の運動機能低下防止へ向けた基盤研究:“筋内腱”の役割を探求するプロジェクト
Project/Area Number |
20K09895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57010:Oral biological science-related
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
阿部 伸一 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40256300)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 筋腱接合部 / Sox9 / 筋付着部 / Myostatin / 運動器 / 筋線維 / 腱組織 |
Outline of Research at the Start |
高齢者における顎関節など関節部の機能低下は、筋組織の加齢変化だけでなく筋束断端に付着する腱・骨という連結部の構造破壊によることも多い。すなわち運動器を構成する組織複合的な構造維持が高齢者の機能低下を防ぐ重要な鍵となる。「骨-腱-骨複合体」の強固な連結を維持するために必要な筋内腱をつくる細胞の供給源は、筋芽細胞と腱芽細胞の遊走と形質転換であると申請者のこれまでの研究成果から考えているが、その詳細と筋内腱の形態形成の制御機構についてはわかっていない。本研究では、筋内腱の細胞供給先の特定と形成メカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、筋と骨をつなぐ腱の再生という見地から、筋-腱-骨複合体の維持機構を考察していった。研究材料は、6週齢のC57BL/6Jマウスを用いた。運動機能の回復を確認するために関心領域をアキレス腱として、メスにて損傷を与えた。マウスは、疑似オペであるSham群、損傷後1週群(POW1)、2週群(POW2)、4週群(POW4)の各4ステージを設け、各種検索を行った。まず初めに生理学的試験の結果、腱損傷により、運動器の機能がPOW1で低下するが、POW4では機能が回復することが明らかとなった。次に組織学的検索を行った結果、POW1では腱組織の連続性を欠いたが、POW2では腱再生において重要な役割を示す腱外側部分のepitenon領域の形成が認められた。しかしながら形態学的には、正常組織と同様な形態まで再生しないことが示された。次に、RT-PCRを行った結果、腱再生に重要なα-SMA,POSTNと共にSox9の発現もPOW2で特に有意な増加を示した。この事は、epitenon領域の再生時期とも一致した。さらに免疫組織学的染色の結果、POW2においてepitenon領域から流れ込むようにSox9が損傷部位に集積することが明らかとなった。次に、Sox9‐CreERT2;dTomatoマウスを作成し、アキレス腱損傷前にタモキシフェンを投与したPre群と、損傷後にタモキシフェンを投与したPost群を比較した。損傷部に集積する細胞は、Post群の方が有意に多いことが明らかとなった。今回の研究より、損傷部にはSox9陽性細胞の集積がみられ、機能回復に Sox9が関与していることが示唆された。また、損傷部に集積するSox9陽性細胞は、損傷後に集積してくる幹細胞がSox9にスイッチングすることで腱再生に関与していることが、細胞系譜解析により明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年に計画していた研究計画は、実績の概要に記載の通り研究結果が出て、論文としてまとめることが出来たため、「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、筋腱接合部の形態形成過程においてMyostatinがどのように制御に関わり、両者の連結を強固にしているかという点に研究目的の焦点を絞り、研究を行う。 研究方法としては、筋に連結する腱の発生をinvitroの環境にて明らかにするために生体内を模した細胞積層シートを作成する。C2C12のみを培養しコンフルエントに達した筋芽細胞シート対し、筋芽細胞シートのみ:Myoblast sheet(C2C12)、コラーゲンGelを積層したもの:Collagen gel/Myoblast sheet(C2C12-Gel)、NIH3T3を混和したコラーゲンGelを積層したもの: Collagen gel+NIH3T3 cells/Myoblast sheet(C2C12-Gel 3T3)、の3タイプのCell sheetを作製し、Myostatin添加群と非添加群を比較検討する。続いてin vivoの環境においても筋に連結する腱の発生を明らかにするためにアキレス腱損傷モデルを作成している。筋に接している腱の再生にはMyostatinが必要ではないかと仮説を立て、筋内腱を含めたアキレス腱を取り出したもの、筋内腱を含めないでアキレス腱を取り出したものそれぞれの群をリアルタイムPCRにて解析する。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Development and regeneration of muscle, tendon, and myotendinous junctions in striated skeletal muscle2022
Author(s)
Yamamoto M, Sakiyama K, Kitamura K, Yamamoto Y, Takagi T, Sekiya S, Watanabe G, Taniguchi S, Ogawa Y, Ishizuka S, Sugiyama Y, Takayama T, Hayashi K, Chang WJ, Abe S
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Journal Title
International Journal of Molecular Sciences
Volume: 23
Issue: 6
Pages: 6-6
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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