インプラント周囲炎治療を可能とする光応答性ナノカーボンインプラントの開発
Project/Area Number |
20K10025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 恵理 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (10722019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (20210627)
高野 勇太 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (60580115)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ナノカーボン / インプラント周囲炎 / 近赤外光 / 光線力学療法 / カーボンナノホーン / 光温熱効果 / 抗菌作用 / 光増感剤 / カーボンナノ物質 / DDS / インプラント / 光応答性 |
Outline of Research at the Start |
単層CNT (Single-Walled Carbon Nanotubes: SWNTs)は,近赤外光を照射すると一重項酸素を発生させる光線力学作用と熱を発生させる光温熱作用の相乗効果をもたらすという特徴を持つ.本研究では,光応答性インプラント体表面にSWNTsを強固に固着し,上記のSWNTsの特徴を用いて,インプラント周囲炎に対して近赤外光照射による抗菌効果を発揮する,革新的な「光応答性CNTインプラント」を開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,カーボンナノ物質の光線力学作用を用いて,近赤外光を照射した際に抗菌作用を発揮させ,インプラント周囲炎に応用することである.本研究では,抗生剤であるミノサイクリン(MC)をカーボンナノホーン(CNHs)に修飾し,近赤外光を照射することによって,さらに高い殺菌効果を得ることが明らかになった. まず,MC, ヒアルロン酸, CNHを複合化したMC/HA/CNHを作製した.MC/HA/CNHは抗菌作用を示し,NIR光照射によりHA/CNHからの光熱媒介薬物放出が認められた..静菌性を確認することを目的に,Aggregatibacter actinomycetemcomitans (A.a.)菌懸濁液にMC/HA/CNHs水溶液を添加し光照射後,菌懸濁液を寒天培地に播種し嫌気培養を行い,48時間後にコロニー数(CFU)を計測した.その結果,NIR照射後のCFUはほとんど観察されず,殺菌作用が増強され,その効果は48時間の透析後も持続することが明らかになった. 以上より,NIRとMC/HA/CNHを用いたインプラント周囲炎の治療は,外科的処置と併用することで比較的深い患部にも適時アプローチできる可能性がある.また,これまでに報告した方法によってCNHsをTiに表面修飾することが可能であり,抗菌性を持ったインプラントの開発につながると考えられる. この結果は現在査読付き英文誌に投稿中である.また,本年度の研究成果はChemical Communications誌に掲載され,日本補綴歯科学会,日本口腔インプラント学会,日本化学会などで発表した.
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Report
(4 results)
Research Products
(34 results)