Project/Area Number |
20K10176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
飯田 一規 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (30585237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 知子 (武田知子) 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (30509815)
柴田 敏之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226172)
畠山 大二郎 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60377653)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 歯髄細胞 / 低酸素 / エクソソーム / iPS細胞 / 多能性幹細胞 |
Outline of Research at the Start |
歯牙の中に存在し、象牙質を作る歯髄細胞(DPC)や多能性幹細胞(iPS細胞)は、培養を行うと、その培養液にエクソソームという微小物質を放出し、これまでに様々な生理活性や疾患治療への効果があることが報告されている。しかし、そのほとんどが生体環境とは異なる高酸素環境での研究であるため、我々は、生体内環境に近い低酸素の方が細胞に適した環境であると考えた。そこで、本研究では、様々な酸素環境下におけるDPCとiPS細胞のエクソソームを採取し、その成分の違いを解析し、疾患治療への効果や可能性を検証していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は、これまでに約300人のヒト智歯から歯髄細胞(Dental Pulp Cell : DPC)を樹立し、DPCの幹細胞性の解析や、生体環境下(低酸素)における応答、人工多能性幹細胞(iPS細胞)への誘導、脊髄損傷への細胞治療などの再生医療応用への研究を行ってきた。近年ではDPCなど間葉系細胞の培養上清中のエクソソームに様々な生理活性や疾患治療への効果が報告されているが、そのほとんどが生体環境とは異なる高酸素環境での研究である。我々はこれまでに低酸素環境でDPCが幹細胞性を維持し、iPS細胞への誘導効率が高まることを報告し、生体内環境に近い低酸素がDPCやiPS細胞に適した環境であることを示してきた。そこで、本研究では様々な酸素環境下におけるDPCとiPS細胞のエクソソームを解析し、その成分解析および疾患治療への治療効果を検証していく。 初年度は、エクソソームの採取を行うにあたり、異なる酸素濃度培養下におけるDPCの性状解析を行った。新たに、低酸素培養システムを構築したため、まずは低酸素および無血清培養下でのDPC細胞が、通常酸素条件下よりも高い増殖能と分化能を維持できることを確認した。また、低酸素培養下で分化誘導で分化が抑制されることも確認した。次年度以降は、低酸素濃度下でのエクソソームの採取を行い、エクソソームの分泌量やその性状、また遺伝子学的解析を行った。また、複数の細胞ラインを使用し、エクソソームの低酸素培養下に特有な因子を特定し、臨床応用に期待できるものを探索し、動物実験への活用を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度において、従来使用してきた低酸素培養器が故障したため、新たな培養システムを導入した。これに伴い、その機器および合成酸素の購入と、そこで培養した細胞性状の解析に時間を要した。その後、エクソソーム解析実験を行い、特有なエクソソームを同定するまでには至ったが、動物実験が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
物創傷治癒モデル、骨形成モデル実験を行い、低酸素エクソソームの有益性を探索していく。
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