Basic research of PARP inhibitor effects for chemotherapy induced mucositis
Project/Area Number |
20K10196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Tsurumi Junior College |
Principal Investigator |
藤原 久子 鶴見大学短期大学部, 歯科衛生科, 教授 (80396746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 賢一 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10518129)
川口 浩司 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (50277951)
濱田 良樹 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70247336)
大島 朋子 鶴見大学, 歯学部, 学内教授 (50233101)
伊藤 由美 鶴見大学, 歯学部附属病院, 講師 (00176372)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | PARP阻害剤 / 菌叢解析 / 化学療法誘発粘膜炎 / 腸管免疫応答 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、抗腫瘍薬のシスプラチンと分子標的薬のPARP阻害剤をマウスへ投与し、悪性腫瘍への影響ならびに全身へ及ぼす影響について、特に消化管粘膜(口腔と腸管)と菌叢(口腔と腸管)への影響を検証する。 先行実験ならびに、口腔がん細胞へのシスプラチンとPARP阻害剤の相乗効果を踏まえて、PARP阻害剤には癌治療効果と副作用抑制効果の双方があると仮説を立てている。 従って本研究では、PARP阻害剤の消化管粘膜と腸管細菌叢に対する役割という観点から、抗腫瘍薬誘発粘膜障害のメカニズム解明を目指す。最終的には粘膜免疫応答の破綻によって発症する疾患の予防法開発の一助となることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、抗腫瘍薬のシスプラチン(CDDP)と分子標的薬のPARP阻害剤をマウスへ投与した場合に全身へ及ぼす影響について、特に消化管粘膜(口腔・腸管)と菌叢(口腔内・腸内)へ及ぼす影響について検証している。 昨年度に行ったC57BL/6(6週令・メス)へのシスプラチンならびにPARP阻害剤のマウス腸管粘膜に対する影響の解析の結果、①CDDP群、②PARP阻害剤群、③CDDP・PARP阻害剤併用群、④コントロール群において、(1)コントロール群とPARP阻害剤投与群では、消化管粘膜に顕著な差異は認めない、(2)CDDP群の空腸と回腸ではコントロール群とPARP阻害剤群と比較して有意な空腸絨毛と回腸絨毛の短縮が認められる、(3)CDDP・PARP阻害剤併用群ではCDDP群と比較して絨毛の短縮は明らかではなく、コントロール群との有意な差は認められなかった、ことの3点が分かったため、2022年度は大腸の糞便から採取したDNAを用いて16sRNA解析をによる菌叢解析を行った。 その結果、薬剤投与終了後1か月目のマウスにおけるレベル4の菌叢解析では、Firmicutes_Clostridia_Clostridialesの割合がCDDP群とCDDP・PARP阻害剤併用群の2群において有意に増加、レベル5・6・7の解析においても、同様にFirmicutesの系譜であるBacteroides_caecimurisの有意な増加が認められた。一方、コントロール群とPARP阻害剤単独投与群においてはレベル7までの菌叢が近似しており、α解析・β解析ともに距離が比較的近く、PARP阻害剤単独投与では菌叢への影響が軽微であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に新型コロナウイルス感染症拡大防止策に伴う緊急事態宣言、ならびにその後の学生教育のオンライン化に伴い、研究自体にエフォートを裂くことが困難であった影響は大きく、2021年度・2022年度とそれなりのエフォートを割けるようになったとはいえ、2020年度分の遅れを取り戻すことは中々難しかった。研究開始後の進捗状況は比較的順調ではあったものの、1年分の遅れを取り戻すには至らず、2023年度にまで1年間の研究期間の延長を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度まで1年間研究期間を延長したため、この1年間で菌叢解析と病理組織学的評価を進める予定にしている。菌叢解析については、専用のソフトの使い方の難易度が高かったが、薬剤投与終了後1か月目の解析が可能となったことより、3か月目・6か月目の解析についても可能となることが分かった。 病理組織学的解析については、免疫組織学的解析を進め、両者の結果を合わせた網羅的解析を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)