オーダーメイド唇顎口蓋裂治療に向けた織り構造足場材料の開発
Project/Area Number |
20K10240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
松本 尚之 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (70199884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20228430)
本津 茂樹 近畿大学, 生物理工学部, 研究員 (40157102)
本田 義知 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90547259)
陳 麗吉 大阪歯科大学, 歯学部, 講師(非常勤) (20966816)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | Er:YAGパルスレーザー / Er:YAGレーザー / ハイドロキシアパタイト / Er:YAG;PLD法 / 吸収性足場材料 |
Outline of Research at the Start |
骨伝導性を有するオーダーメイド吸収性足場材料の開発を行う。CTデータを元に円盤状の吸収性足場材料を作製する。Er:YAG;PLD法でアパタイトコーティングを行い、薄膜の組成分析、成膜時の足場材料の温度上昇制御、膜とインプラント体の固着強度の評価・生体適合性の評価をin vitroで行う。次年度以降は先天性ラット顎裂モデルに適合したオーダーメイドの新規足場材料を製作し、トランスレーショナル研究を行い、臨床応用可能かどうかを包括的に明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
大きな顎裂を伴う唇顎口蓋裂は、顎裂部への二次的新鮮自家腸骨海綿骨移植が行われてきた。一方で、臨床の現場で自家骨は早期に吸収してしまい長期効果がみられないとの報告もある。また、唇顎口蓋裂のような複雑な裂形態では高い靭性と骨伝導性を有する足場材料が望ましい。 Er:YAGパルスレーザーによるHApの堆積とその後の加水分解の過程を経て、PCL多孔質足場上にHApをコーティングすることを試みた。PCLへのHApのコーティングは、走査型電子顕微鏡(SEM)、X線回折装置、X線光電子分光法、フーリエ変換赤外分光法にて確認された。ラット骨髄由来間葉系幹細胞(rBMSCs)をPCLまたはHAp-PCLディスク/足場に播種した。ディスクを用いた初期接着と細胞の生存率を、DNA含有量アッセイとlive/deadアッセイで評価した。加えて、蛍光染色、SEM、DNAアッセイにより、足場への細胞の接着と増殖を評価した。ラットの頭蓋骨に臨界サイズの骨欠損を形成した。形成した骨欠損部に、各足場(PCLまたはHAp-PCL)を埋入した。埋入2、4、8週後にラットを安楽死させ、欠損組織周囲の頭蓋骨を採取し、マイクロコンピュータ断層撮影(μCT)により骨形成を定量的に評価した。ヘマトキシリン・エオジン染色、アルカリホスファターゼ染色、Von Kossa染色、von Willebrand因子の免疫染色、オステオカルシンの免疫蛍光染色を行い、顕微鏡観察した。 Er:YAG-PLD法によりPCL多孔質足場上にHApがコーティングされていることが確認された。rBMSCsを用いたin vitro実験では、HAp-PCLディスクでより良好な初期細胞接着が観察された。一方、多くのrBMSCsは、HApコーティングの有無に関係なく、ディスク上で生存していた。さらに、rBMSCsはどちらの足場にもよく接着し、増殖した。in vivoの実験から、HApコーティングは骨形成を促進し、HAp-PCLグループの新生骨の量は、どの時点でもPCLグループより有意に高いことが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PCLのHAp成膜の結晶性をX線回折装置を用いて解析したところα-TCPが、HApに転移したことが明らかとなったから。ラット頭蓋骨骨欠損モデルでHApコーティングPCL内で骨形成することも確認できたため
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Strategy for Future Research Activity |
また、3Dプリンターでポリ乳酸ポリエーテルケトンケトンを用いて吸収性足場材料を作製する。動物実験についてはラット頭蓋骨骨欠損モデルを用い、上記材料を移植する。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)