デジタル印象採得装置による形態学的歯科個人識別法に関する推進研究
Project/Area Number |
20K10255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
笠原 典夫 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30778478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 安孝 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40598851)
松永 智 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (70453751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 法歯学 / 法医人類学 / 個人識別 / 歯科的個人識別 / デジタル印象採得 / 大規模災害 / 身元確認 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、歯科用3Dスキャナを用いて大規模災害の犠牲者の身元を特定するための方法を確立することです。歯科用3Dスキャナは口の中の3次元情報を簡単に得ることができ、歯の治療痕や歯並びの特徴を基にして、カルテの情報や写真などと比較することで、迅速な身元確認が可能となります。加えて、安全、簡便、安価であるという利点も多くあります。しかし、最近開発されたこのスキャナを身元の特定に利用した例は極めて少なく、身元確認に利用するためには効果的な方略を明らかにする必要があります。また、旧来の方法と比べて識別の精度が下がらないような工夫についても検討が必要です。
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Outline of Annual Research Achievements |
解剖実習用遺体(22体)の口腔内をスキャンし、得られた三次元データ(STLデータ)から歯式を作成した。これらの情報と光学印象採得装置により構築された三次元立体構築画像を補助的に用いることで、すべてのご遺体の身元確認をすることが可能であった。現在使用している光学印象採得装置は得られる色情報については限りがあり、これらが改善されるとさらに精度向上が期待できるものと推察された。また、STLデータについては情報容量が多く、災害地から非災害地にデータを送信する際、何らかの障害になり得る可能性が指摘され、改善の余地が残された。 一方、歯科的個人識別だけでなく、身体的特徴を用いた個人識別に関する研究についても実行された。今年度は耳介の個人特異性を明らかにするために、解剖実習用遺体(22体)より左右耳介の三次元STLデータを取得し、その相似性について検討をおこなった。右耳介の三次元データを水平的に反転させ、左耳介と重ね合わせることで、その差異を計測した。その結果、すべての試料で全STLデータの95%が6mm以下の差異にあり、左右の同一性の高さが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の開始年度が新型コロナウイルス感染症の影響により大幅な遅れと研究計画の変更を余儀なくされたことが原因の一端である。
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Strategy for Future Research Activity |
データの取得は概ね完了しており、データの詳細な解析を行う予定である。来年度は研究の成果を学会発表および学術論文を作成し、研究成果の一端として報告する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)