産学官が連携したオーラルフレイル予防の効果の検証:身体機能や栄養状態への影響
Project/Area Number |
20K10263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Kobe Tokiwa Junior College |
Principal Investigator |
福田 昌代 神戸常盤大学短期大学部, 口腔保健学科, 教授 (80530831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 由紀子 大阪公立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 教授 (10269847)
吉田 幸恵 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (50269841)
根来 佐由美 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (50508794)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 産学官 / 地域住民 / オーラルフレイル / オーラルフレイル対策 / 口腔機能向上プログラム / フレイル / 産学官連携 / 口腔機能 / 身体機能 |
Outline of Research at the Start |
近年、柏スタディより口腔機能の衰え(オーラルフレイル)はフレイルを引き起こす要因として認識され、口腔機能の維持・向上プログラムは口腔だけでなく、フレイルを予防できる可能性のある介護予防プログラムとなってきた。これにより、高齢者対策の取り組みとして各市町村では歯科衛生士会などの職能団体に依頼して口腔機能にアプローチするプログラムが実施されているが、その効果についての報告はされていないのが現状である。そこで本研究では、本学主催の地域住民を対象にした健康啓発イベントにて、産学官が連携したオーラルフレイル予防を実施し、身体機能や栄養状態の低下予防・維持・向上への効果につながるのかを検証することとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は新型コロナウイルス感染症による制限も落ちつき、大学主催の地域住民対象の健康イベントが3年ぶりに開催され、本来の研究目的である調査を実施することができた。身体機能では、足趾力、握力、開眼片足立ち、5回椅子立ち上がりテストを実施した。栄養に関しては、簡易栄養状態評価表(MNA)を使用して問診による調査を行った。口腔機能は、感染の防止のため咀嚼に関する項目を除き、残存歯数、最大舌圧、オーラルディアドコキネシス、口腔乾燥、EAT-10、舌左右運動の速さの実測と、簡易オーラルフレイルチェック質問票を用いて調査を行った。対象者は65歳から92歳の79名(男性18名、女性61名)で平均年齢は76.2±6.3歳であった。このデータを元に、フレイル対策としてサルコペニアを予防することが重要であるとされていることから、サルコペニアとオーラルフレイル測定項目との関連性について、分析し検討した。サルコペニアの診断はAWGS2019コミュニティセッティングを採用し、測定した握力と5回椅子立ち上がりテストのうち、どちらかが基準値を下回った場合にサルコペニアの疑いとした。対象者79名中サルコペニアの疑いのある者は11.4%(9名)であった。健康に関心のある高齢者の中にもサルコペニア疑いの者が1割程度存在した。サルコペニアの疑いあり・なしと口腔機能実測値との単変量解析の結果、最大舌圧、舌左右運動の速さ、オーラルディアドコキネシス/ta/で有意に低値を示し、サルコペニアと舌の力や巧緻性に関係があることが示された。以前のデータでの分析からも高齢者の機能と舌圧の関連が示されていることから、舌トレーニングを介入方法とした、縦断的な調査を行う予定である。コロナの影響で2年間調査ができていなかったが、今後は研究計画を再構築し、継続して調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和2年度に採択されたたにもかかわらず、令和2年、3年は新型コロナの影響により全く調査ができていなかったが、令和4年度にようやく調査を実施することができた。令和5年5月に感染症分類が5類に変更されたことで、さらに制限がなくなったことから、以前参加していたイベントにも参加し、さらに調査対象者を増やし、継続的に調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
3年間の遅れを取り戻すため、調査内容を再構築し口腔機能向上プログラム介入後の変化についての調査を実施する。口腔機能の中でも特に舌圧が重要であることが示唆されてることから、効果的な舌圧トレーニング法を検討し、大学の地域貢献の一環として神戸市の中で高齢者割合の多い長田区の高齢者に対して有効な口腔機能向上に繋がる指導を、様々な場所で実施し、地域の高齢者の健康対策を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)