Project/Area Number |
20K10315
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
分田 貴子 東京大学, 医学部附属病院, 特任専門職員 (80723395)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 外見ケア / アピアランスケア / がん患者 / 見た目の変化 / QOL / がん治療 / 治療意欲 |
Outline of Research at the Start |
がん治療による見た目の変化は、患者の社会生活の大きな障害となる。見た目の変化に対するケア(外見ケア)の重要性はすでに認識され、外見ケアによるQOLの向上を示す報告も増えているが、現在の外見ケアは「医療」とはみなされていない。しかし、実際の現場では、外見ケアによって、治療への態度が前向きになる患者も見受けられる。 本研究では、治療による見た目の変化に悩むがん患者の、がんへの心理的適応度や治療への前向き度合を、外見ケアサービスを受けた群と、受けていない群で比較することにより、「外見ケアによる治療意欲の向上」の可能性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、将来的に「がん患者における、外見ケアによる治療予後の改善」を示すことを目指し、「外見ケアによる治療意欲の向上」を検証することである。2019年度まで開催してきた「ボランティアによる院内外見ケアサービス」の場を利用し、外見ケアを受けた患者群と受けない群での前向き比較研究を計画していたが、新型コロナウィルスの影響により、患者と外見ケアサービス自体が提供できず、調査は実施できていない。2023年度は後半にかけて感染対策は緩和したが、患者と直接に接触する美容ボランティアの院内活動は難しく、引き続き研究は開始できないままであった。 ウィッグ業者や美容師らへのインタビューで、「コロナ下でも、外見ケアへのニーズは変わらず高い」という回答が多数であったため、代替案として、がん相談支援センターで外見ケアサービス(ウィッグ相談、ネイルケア、カバーメイク等)を提供してきた。年間のがん相談支援センターへの総相談件数のうち、外見ケアに関する相談は25%程度と非常に高く、がん患者の外見ケアへのニーズは高いことが示唆された。実際のウィッグを試着し、安心感と治療への前向きな言動を見せる利用者も少なからず見受けられ、外見ケアが治療意欲の向上につながるものと予見された。 本来の目的の調査は困難であったが、がん相談支援センターでの代替的な外見ケアサービスの結果を受けて、2023年度末には、ウィッグを中心とした院内に外見ケア(アピアランスケア)サロンが設立された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの影響により、院内でのボランティア活動が中止となり、研究計画として予定していたボランティアによる外見ケアサービスの患者に提供が不可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
感染対策の緩和状況に応じ、ボランティアによる外見ケアサービスが可能となれば、本来の研究計画の開始を検討する。完全に緩和されるまでは、がん相談支援センターで外見ケアサービスを受けた患者を対象として、外見ケアによる心理的効果を検証する。
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