Project/Area Number |
20K10352
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
|
Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
大出 幸子 聖路加国際大学, 専門職大学院公衆衛生学研究科(公衆衛生大学院), 教授 (80505074)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 邦好 京都女子大学, データサイエンス学部, 准教授 (00793217)
的場 匡亮 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (50608669)
高橋 理 聖路加国際大学, 専門職大学院公衆衛生学研究科(公衆衛生大学院), 教授 (60505030)
齋藤 翔太 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60739465)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 患者の生活の質 / 尺度 / 侵襲的治療 / 鼠経ヘルニア / 変形性膝関節症 / 予測モデル / アプリ開発 / 医療の質 / 生活の質 / 治療効果 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的:本研究の目的は、全国の医療機関において、手術などの侵襲的治療を予定 している患者の治療前後のQOL 値を測定し、さらに診断時の臨床情報を用いてHealth Gain 値を予測する統計学的モデルを構築することである。今回は、変形性膝関節症、鼠径ヘルニアと診断された患者を対象とし、それぞれの疾患別にHealth Gain 値の統計学的予測モデルを作成する。完成した統計学的モデルを視覚的にわかりやすく表し、診断時の患者情報を入力すると、治療後の患者のQOL 値が改善、不変、悪化するかを算出できる患者説明ツールをiPadのアプリとして開発し、医療者に配布する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
医療の質指標の測定および情報公開は、医療の質向上のため、大変重要な活動であるが、近年、身体に関わる指標だけではなくて、患者満足度や患者の生活の質(QOL)を始めとした患者による主観的な指標が注目されている。英国では、NHS(National Health Service)傘下の全病院でEuro-QOL(EQ-5D)という、患者の生活の質(QOL)を測定する尺度を用いて、患者満足度のデータの情報収集・分析し、医療がどれだけ患者QOLに貢献したかを可視化している。日本の医療機関で測定されている質指標は、身体に関わる指標が多く、患者QOL値を定量的に、定期的に測定している医療機関は少ない。本研究では、QOL指標収集の体制構築を目的に、全国11の病院において手術を予定している入院患者を対象に、術前QOL値と術後QOL値の値、およびその差分値(Health Gain値)を分析する。2022年度、11施設から計453名の患者から回答が得られた。筋・骨格系疾患では、腰部脊柱管狭窄症(11.9%)、変形性膝関節症(9.1%)、変形性股関節症(8.9%)が多く、消化器系疾患では、鼠径ヘルニア(7.6%)、胃がん(3.9%)、直腸がん(3.9%)が多かった。筋・骨格系疾患では、「移動の程度」「痛み/不快感」「不安・ふさぎ込み」の項目で改善がみられ、消化器系疾患では、「ふだんの生活」(P=0.011)については退院後悪化したが、「不安/ふさぎ込み」(P=0.002) は改善した。退院時Health Gain値は、筋・骨格系疾患および消化器系疾患の全体:0.03(入院時:0.7±0.22、退院時:0.73±0.17)、筋・骨格系疾患:0.06(入院時:0.65±0.21、退院時:0.71±0.17)、消化器系疾患:-0.04(入院時:0.81±0.20、退院時:0.77±0.14)であった
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスの影響で、病院への研究説明とリクルートが遅れたが、今年度は多くの病院の協力が得られ、順調にデータが収集できた。複数の医療機関から、2023年度にデータ収集の継続が快諾が得られたため、もう少しデータ数が増加する見込みである。データが収集が終了次第、統計解析、アプリ開発を行っている予定としている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度の8月まで、データ収集を続け、その後は統計分析とアプリ開発を行う予定である。患者の6か月後のデータの承諾が得られた者については、電子カルテとの紐づけて分析することを予定しているが、各医療機関への説明と、研究倫理審査委員会への手続きを今年度中に行っていく予定としている。
|