Project/Area Number |
20K10416
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
吉川 昌江 金城学院大学, 薬学部, 教授 (80581389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 康郎 金城学院大学, 薬学部, 教授 (20374192)
吉岡 弘毅 岐阜医療科学大学, 薬学部, 講師 (30756606)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 交替制勤務 / 糖尿病 / 血糖降下剤 / 概日リズム / 糖鎖代謝 / 血糖管理 / 血糖トレンド値 / 交替勤務者 / 糖尿病患者 / 生体リズム / シフトワーカー |
Outline of Research at the Start |
シフトワーカーは様々な疾患に罹患しやすいと報告されているが、その原因として生体リズムの攪乱等が示唆されている。本研究では経口血糖降下薬であるDPP-4阻害薬及びSGLT2阻害薬に着目し、基礎・臨床研究を併せて行い、シフトワーカーを含む糖尿病患者のQOL向上を目指す。動物実験では各医薬品において、投与時刻の違いが薬効や糖鎖代謝に及ぼす影響を解析する。また、生体リズムを攪乱させた状況下で、薬が最も効果的である時刻の探索を行う。臨床研究では、糖尿病シフトワーカーの勤務や生活における詳細な連続血糖日内変動と服薬状況や薬の効果・副作用について調査し、シフトワーカーに対する適切な薬物治療を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
経口血糖降下薬に関する時間薬理学の報告はほとんどない。交替勤務者が糖尿病に陥りがちな要因として、不規則な勤務状況による生体リズム攪乱及び服用時刻変化が推察される。本研究では「ヒト及び動物で、投与時刻依存で血糖降下薬薬効は異なるのか、生体リズムが攪乱状態において最適服用時刻は存在するか」を明らかにする事が目的である。 ●ヒト:交替勤務者の血糖降下薬の服用時刻と血糖管理効果:1日1回服用のDPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬服用中の「2交替:日勤・夜勤を7日毎に繰り返す」勤務の糖尿病患者を対象に、今年度は勤務体制の違いにより治療薬効果が異なるかを検討した。SG[センサーグルコース値]は、日勤と夜勤で有意差は認められなかったが、日勤のTIR[平均グルコース値70-180mg/dLの時間の割合]は、夜勤のTIRより有意に高いことを確認した。●動物:マウスによる検討を実施。今年度は昨年度に作製・検討が終了したモデル動物を用い、高脂肪食を負荷、さらにSLGT2阻害薬であるダパグリフロジンを朝8時に投与する群と、明期が開始されてから2時間後の投与群でその薬効に差があるかどうか検討した。検討の結果、朝8時での投与の方が、体重減少や血糖値の低下などダパグリフロジンで見られる薬効が強い傾向が認められた。●昨年度に引き続き、モデル動物の評価と薬剤効果の評価指標を探索するために、①コントロール投与群、②高脂肪食群、③高脂肪食+ダパグリフロジン群の3群(各N=3)の血漿中のN-glycanの解析を行った。今年度は①~③について、朝と夜採血のものを解析して生体リズムの影響も評価するとともに、より多くのN-glycanを測定対象とした。その結果、マウスのN-glycomeに明確な概日リズムがあること、高脂肪食で糖鎖発現が変動すること、ダパグリフロジンが糖鎖発現に影響を及ぼすことを示す結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
●交替勤務者の血糖降下薬の服用時刻調査と血糖管理効果:12名に実施したが、コロナの影響で交替勤務が変更となった対象者が出てしまい、最終の条件を満たしたものは8名となった。患者に生体リズム(クロノタイプ)」が確認できる「朝型・夜型アンケート」を実施し、対象者の生体リズムを確認した。血糖トレンド値をTIR(皮下のグルコース濃度が70~180にある時間が70%以上)の時間帯で検討した結果、①勤務に合わせて服用の方が良好だったものが4名、②勤務に関わらず同一時刻に服用の方が良好であったものが4名の結果を得た。その要因が生体リズムと関係しているかをアンケート結果と唾液中の時計遺伝子測定により解析中である。コロナ渦で対象者の勤務体制が大きく変化した影響が響いている。●高脂肪食負荷モデルマウスによるSGLT2阻害薬の薬効評価:高脂肪食を負荷した本実験を行うとともに、SGLT2阻害薬を8時、もしくは明期が開始されてから2時間後の2パターンで検討を行い、シフトモデルにおいてどの時刻がSLGT2阻害薬の効果が得られやすいか検討を行ことは概ね順調に進行した。動物モデルにおける検討は、概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
●ヒト:交替勤務者の血糖降下薬の服用時刻調査と血糖管理効果:血糖トレンド値をTIR(皮下のグルコース濃度が70~180にある時間が70%以上)の時間帯で検討した結果、①勤務に合わせて服用の方が良好だったものが4名、②勤務に関わらず同一時刻に服用の方が良好であったものが4名と半々に分かれた結果が得られた。その要因が時計遺伝子によるものかを唾液中の時計遺伝子で現在検討中である。生体リズムアンケートと合わせて上記の結果より、交替勤務者の最適服薬時間が判明する可能性がある。 ●動物:令和6年度は脂肪細胞や肝臓組織での分子生物学・生化学的な検討を行い、薬効差が認められた機序解明を目指す。 上記のヒト及びモデル動物による検討結果で、「ヒト及び動物で、投与時刻依存で血糖降下薬薬効は異なるのか、生体リズムが攪乱状態において最適服用時刻は存在するか」を明らかにしていきたい。
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