Project/Area Number |
20K10545
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
重村 淳 目白大学, 保健医療学部, 教授 (90286576)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 人為災害 / CBRNE災害 / 心的外傷後ストレス障害(PTSD) / メンタルヘルス / 産業衛生 |
Outline of Research at the Start |
災害時に労働者はメンタルヘルスの影響を受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神障害が起こりうるほか、ヒューマンエラー増加など業務継続に多大な支障を来たしうる。東日本大震災以降、自然災害や原子力災害の知見は増えているが、人為災害やCBRNE災害(CBRNE: chemical, biological, radiological, nuclear, explosives 化学・生物・核・放射性物質・爆発物)全般における知見は希少である。 本研究では、人為災害・CBRNE災害に備えるべく、職域における災害時の産業精神衛生上の知見を増やし、マニュアル等の実用的な資料を作成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題のテーマである人為災害とCBRNE災害については、それぞれウクライナ侵攻とCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)という世界的事象が生じている。それらを反映して、2022年度は以下のような研究実績となった。 ●ロシアによるウクライナ侵攻は、直接の被災者のみならず、関係者やメディアの視聴者に生じる心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ病などの変化を調査・啓発する必要があった。それにあたり英文論文を数編執筆し、日本におけるメンタルヘルスケアの要配慮者(Shigemura J, Takahashi S et al, Psychiatry Clin Neurosci, 2022)、原発事故などCBRNE災害に至る際の注意点(Morganstein JC et al, Psychiatry Clin Neurosci, 2022; Morganstein JC et al, Psychol Med, 2022)を出版した。ロシア在住邦人においては生活環境の急激な変化のみならず、戦争に巻き込まれる猛烈なストレスが生じている。そのため、現地の邦人機関と協力し、実態調査を行い、メンタルヘルス対処への教育を実践した(Shigemura J, Komuro H et al, Psychiatry Clin Neurosci, 2022)。これら知見は、本研究の最終成果物に応用する予定である。 ●人為災害・CBRNE災害を現時点でレビューする目的で、和文の総説論文を執筆した。(重村淳、黒澤美枝:人為災害・CBRNE災害がメンタルヘルスに及ぼす影響。精神医学, 2023) ●大阪クリニック放火殺人事件について論文を執筆した(Shigemura J et al, Disaster Med Public Health Pre, 2022)。 ●ウクライナ侵攻および安倍元首相銃撃事件によって、衝撃的な内容の報道によって精神的不調を来たす人々が多発し、各種メディアに出演して対処方法を啓発した。(NHKテレビ・ラジオ、日経・朝日・読売・毎日・産経・西日本新聞など全国紙・地方紙・ニュースサイト)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の発生により、研究代表者・研究協力者が対応に追われ、研究遂行のための時間捻出が極めて困難となっている。 また、安倍元首相銃撃事件、ウクライナ侵攻という人為災害が相次いで発生し、ウクライナにおいては原発災害の発生も懸念される。これらについても研究・支援・教育・取材などの緊急対応が頻発し、研究成果物への知見が得られているものの遂行には時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
ロシアによるウクライナ侵攻によって、海外在住邦人を対象とした研究および支援活動に携われることができた。そのため、2023年度に研究成果物として作成するマニュアルにおいては、そこで得られたエビデンスを学会などで報告するとともに、国際的な人為災害・CBRNE災害への対応に関する項目を記す予定である。
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