快情動誘導による鎮痛ケアの効果向上を明らかにするための実証研究
Project/Area Number |
20K10595
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Kawasaki City College of Nursing (2022) Kansai University of Social Welfare (2020-2021) |
Principal Investigator |
掛田 崇寛 川崎市立看護大学, 看護学部, 教授 (60403664)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 情動 / 疼痛 / 緩和 / 看護ケア / 鎮痛 / 疼痛管理 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は成人を対象に、快情動を研究対象者に誘導することによって鎮痛ケアの効果が向上するか否かを実験環境下で検証する。仮に、心地よいという情動を意図的に誘導して、看護ケアによる鎮痛効果の向上が期待できるのであれば、看護師による鎮痛ケアの技術能力と同等又はそれ以上に対象者の情動を整えることの重要性を提言できる。また、そうした効果の実証は疼痛管理及び鎮痛ケアにおける新たな根拠となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は健康な成人を対象に、情動と人の痛みに関して着目しておこなった研究である。本研究では人の情動変化によって痛みの知覚も変化するという仮説を基に、同一の疼痛緩和ケアを行ったとしても、鎮痛ケア効果が情動下で異なるか否かを検証した。よって、本研究では対象者の情動を意図的に誘導しながら、情動による痛みの受容について検証を試みた。実際、医療現場においては痛みに対する疼痛緩和効果を目的に看護ケアを行った場合、同一対象でも効果が得られる場合と得られない場合がある。こうした臨床場面での経験を基に、本研究では鎮痛ケアによる効果発現が、人の情動によって大きな影響を受けるか否かを明らかにすることを目的に実施した。仮に、鎮痛を目的とした看護ケアの効果が人の情動を意図的に調節することによってポジティブナな効果が期待できるのであれば、看護師が行う鎮痛ケアの一助及び一示唆になる可能性がある。また、痛みを抱える患者は元々否定的な情動状態にあることが推察されるが、そうした情動を少しでも整えることで、その後に行う鎮痛ケアの効果を向上させることも期待できる。本研究ではアロマセラピー等の疼痛緩和を目的とした看護ケアによる効果を、対象者の情動変化に着目して検証を継続している。また、本研究では臨床患者の多くがかかえる痛みに近似した痛みを種々の刺激装置を用いて再現しながら、鎮痛ケアの効果と快情動の誘導による相乗効果が得られるか否かを検証している。評価指標に関しては痛みを多角的に捉えて評価すること念頭に、痛覚閾値や身体的ストレス物質の他、心理テスト等を用いている。さらに、患者の情動に影響を及ぼすであろう、 看護師の立ち振る舞いといった接遇に関連した心理的な影響についても盛り込みながら取り組んでいる。すなわち、対象者の情動を意図的に調節することで、鎮痛を目的としたケアの効果を引き出すことが可能か否かを検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究成果の論文を学術誌から公表しようと試みているが、考察内容や原稿の修正等で掲載にまでこぎつけられていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
学術誌でのこれまでの研究成果を公表できるように鋭意努力する。また、投稿原稿の記述内容についても簡潔且つ明瞭に示しながら研究の完了を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)