過疎高齢化地域の住民参加型研究(CBPR)による感染管理システム構築に関する研究
Project/Area Number |
20K10690
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
|
Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
平尾 百合子 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (50300421)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邊木園 幸 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80405604)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 住民参加型研究 / 感染管理システム / 過疎高齢化地域 / 感染対策 / 高齢者施設 / 感染予防行動 / 行動意図 / 住民参加型研究(CBPR) / 過疎高齢化 / 中山間地域 / 感染管理 / 地域住民参加 / CBPR |
Outline of Research at the Start |
本研究では、過疎高齢化が進んでいる中山間地域の山梨県峡南地区(富士川町・市川三郷町・身延町・早川町・南部町)と宮崎県日向市美郷町・高原町を対象地域に、そこで働く保健師を地域の取りまとめ役とし、地域住民の代表者である町内会長や老人会会長等から感染対策上の課題についての要望や意見等の情報収集をすると共に地域住民の感染対策に対するニーズを明らかにする。その後、コミュニティを基盤とした当事者参加型研究(CBPR)によって、過疎高齢化地域における感染対策の課題解決に対しPDCAサイクルを繰り返し、継続的な改善をはかりながら感染管理システムを構築し、地域全体の感染制御能力の向上をめざすものである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
過疎化高齢化地域の住民の感染予防行動を明らかにすることを目的に、高齢化率の高い中山間地域にあるA町で開催した講演会及び地区座談会の参加者を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。講演会では感染症の予防方法を講義し、A町内 6地区での座談会では感染症予防の話と手洗いチェックを行った。 その後、参加者に質問紙を配布し、自由意思によって回答してもらった。回収率は講演会が98%、座談会が100%であった。データに欠損のある回答を除き、分析対象は120枚となった。その内訳は、65-70歳14人(11.7%)、71-80歳52人(43.3%)、81-90歳51人(42.5%)、91歳以上3人(2.5%)となり、男女比は2:8であった。「感染症の予防を常に考えている」は86.7%、「外出時に必ずマスクを着用する」は72.5%、「全く着けていない」はいなかった。予防接種について、「インフルエンザを毎年接種」は92人(76.7%)、「コロナワクチン」は114人(95.0%)であった。感染症に関する情報収集は、「テレビ」が96人(80.0%)、「役場の通知」や「回覧板」が64人(53.3%)であった。今回の講演や座談会については、「役立った」 111人(92.5%)、「時間的に良かった」 97人(80.8%)であった。手洗いチェックは71人(87.7%)が体験した。高齢者の多くは感染予防に強い関心をもっていたが、情報を得るための手段が他の世代に比べ、限られていることが推察された。 その他、これまでに調査した3県の高齢者施設の職員に対する感染予防行動の結果を再分析し、論文投稿の準備を行った。また、令和4年4月に診療報酬が改定されたことを受け、1年経過した令和5年4月に感染対策向上加算別の取得状況を調査し、地域医療圏における感染対策の役割分担の実態をまとめ、誌上発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症は5類感染症に移行され感染対策も緩和されたが、対象地域において、依然、新型コロナウイルス感染症患者の散発がみられたこと、その他のウイルス性感染症(インフルエンザやRS、コクサッキー等)の流行があったことから、研究協力者である当該地域の保健所保健師と中核病院の感染症専従看護師が多忙となったため、研究遂行のための調整が難しくなってしまった また、本研究は高齢者が多い中山間地域を対象としているため、地域住民である高齢者の健康を最優先に考慮した結果、積極的な調査依頼が難しくなり、中山間地域の一部の地域に限定した小規模での住民参加型研究になってしまい、予定よりもやや遅れてしまった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は地域の範囲を拡大し、保健所保健師ならびに地域中核病院の感染症専従看護師と協働で、その病院の感染症看護専門看護師や感染管理認定看護師の協力も得て、住民参加型研究を進めていく予定である。 現在、山梨県内の過疎高齢化が進んでいる中山間地域の保健所保健師ならびに地域中核病院の感染症専従看護師と協働で研究計画立案が終了したため、研究倫理審査委員会への申請準備に取りかかっているところである。
|
Report
(4 results)
Research Products
(4 results)