通院患者のがん疼痛セルフマネジメントを促進する看護介入プログラムの有効性の検証
Project/Area Number |
20K10748
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
|
Research Institution | Tenri University (2023) Tenri Health Care University (2020-2022) |
Principal Investigator |
山中 政子 天理大学, 医療学部, 教授 (80744416)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 久美 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (60226503)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | がん疼痛 / 通院患者 / セルフマネジメント / 看護介入プログラム / がん患者 |
Outline of Research at the Start |
日本では、がん疼痛のある通院患者が増加の一途にある。中でも、麻薬性鎮痛薬を用いる患者は、医療者のいない自宅で痛みや鎮痛薬に自己対処する状況に置かれている。そこで、患者が痛みの問題により主体的に取り組むことにより痛みが緩和し、QOLが向上することを目指して『通院患者のがん疼痛セルフマネジメントを促進する看護介入プログラム』を開発した。本研究は、①本プログラム用いた経験のある看護師にグループインタビューを実施し、看護ケアの実際やプログラムの臨床適用可能性を明らかにしてプログラムをさらに洗練化すること、②通院がん患者を対象にした比較対照試験により本プログラムの有効性を検証することを目的に実施する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、研究代表者が開発した『通院患者のがん疼痛セルフマネジメントを促進する看護介入プログラム(Cancer Pain Self-management; CPSMプログラム)』を洗練化し、その有効性を検証することである。研究は2段階で進める。 1段階目の目的は、実際に本プログラムを臨床適用した看護師を対象にフォーカスグループインタビューを実施し、プログラムを用いた看護ケアの実際やプログラムの臨床適用可能性を明らかにすることである。質的帰納的に分析した結果をもとにプログラムをより洗練化した。 2段階目の研究の目的は、がん疼痛のある通院患者を対象にした対照群をおく非ランダム化比較対照試験により本プログラムの有効性を検証することである。対照群には通常ケアを実施し、介入群にはCPSMプログラムを用いて認定看護師や専門看護師が患者面談を実施する。評価方法は、患者への計3回のアンケートである。研究実施施設4か所において、介入群19名(アンケート完遂者16名)と対照群20名(アンケート完遂者17名)の調査を令和6年3月に終了した。対照群のデータ分析の結果、各項目の平均は、平均の痛み2.3±1.8、疼痛治療への満足度73.1±31.3点、日常生活への支障13.8±18.6、痛みの自己効力感12.6±5.9、不安6.4±4.5、抑うつ8.6±3.4、QOLの身体機能64.8±28.5、日常役割機能(身体)59.1±28.7、体の痛み58.0±35.7、全体的健康観32.3±25.3、活力43.2±31.0、社会生活機能56.8±36.3、日常役割機能(精神)61.9±30.7、心の健康67.6±21.0であった。不安は8~10点が4名、11点以上が5名、抑うつは8~10点が6名、11点以上が7名であった。R6年度は2群比較のためのデータ解析を行い、学会や学術誌で公表する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査の終了が当初より1年遅れたが、R6年3月に調査を終了したためこれから解析する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
R6年度は、『通院患者のがん疼痛セルフマネジメントを促進する看護介入プログラム(CPSMプログラム)』の有効性を検証することを目的に、介入群と対照群のデータを解析し、論文にまとめ、学会発表および学術誌にて公表する。CPSMプログラムの主要アウトカムは痛みの軽減・QOLの向上、副次アウトカムは自己効力感の高まり・鎮痛薬の効果的使用、心理的安定である。調査内容は、①基礎データ;年齢、性別、病名、鎮痛薬の処方内容など、②痛みの強さ・日常生活活動への支障・鎮痛効果;Brief pain inventory (short form)日本語版(BPI-J)、③QOL;MOS Short-Form 12 item Sort-form health survey (SF-12)日本語版、④自己効力感;Pain Self-Efficacy Questionnaire日本語版(PSEQ-J)、⑤不安と抑うつ;Hospital anxiety and depression scale (HADS)日本語版、⑥看護介入プログラムに対する患者評価である。調査時期は、介入前と2回目介入後、3回目介入後(対照群はベースライン、3週間後、6週間後)とした。解析では、介入前後の比較、両群の比較、変化量を分析する予定である。
|
Report
(4 results)
Research Products
(5 results)