帝王切開術後の母親の授乳前後のオキシトシンの推移とその要因について
Project/Area Number |
20K10834
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永橋 美幸 (荒木美幸) 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (10304974)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 正太 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命講師 (50448495)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 帝王切開 / 唾液オキシトシン / 授乳 / 帝王切開術後 / オキシトシン |
Outline of Research at the Start |
帝王切開術を受ける女性は創部痛や後陣痛のため思うように体が動かせず、授乳開始の遅延や授乳頻度が低くなることで、母乳育児率が低い。一方、オキシトシンは授乳における射乳を促したり、最近では痛みに対する作用、絆など愛着行動を促進する作用などが報告されている。オキシトシンがスムーズに分泌されることは、母乳分泌の促進や母子愛着形成に良い効果をもたらし、母子にとって有益である。そこで今回、1)帝王切開術後の母親の授乳前後の唾液オキシトシン値の推移を明らかにすること、2)唾液オキシトシンの分泌がどのように調節され、どのような要因が関係するのか解明し、帝王切開術後の母親の良好な育児環境づくりにつなげていく。
|
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画書の【問い2】唾液オキシトシンの分泌にどのような要因が関係するのか、「DNAメチル化」を含め分析する。 対象は予定帝王切開術後の経過に異常がみられない褥婦14名(初産婦5名、経産婦9名)、産後2日と4日の褥婦のオキシトシン遺伝子のプロモーター領域のメチル化(平均値)について分析した。調査内容は観察、カルテ、自記式質問紙、STAI調査票である。分析は産後2日、4日の授乳前-授乳中の唾液オキシトシン濃度の変化量についてはt検定、対応のあるt検定、産後2日、4日のDNAメチル化と各要因の相関についてはPearsonの積率相関分析、Spearmanの順位相関分析を行った。産後2日、4日の授乳前-授乳中の唾液オキシトシン濃度の変化量については有意な差はみられなかった。産後2日、4日の授乳前-授乳中の変化量、年齢、術後HG、HCT、出血量、産後1日の睡眠時間、乳頭痛、乳房痛、創部痛、後陣痛、児の体重、産後2,4日の状態不安(STAI)特性不安(STAI)において、産後2日、4日の褥婦のオキシトシン遺伝子のプロモーター領域のメチル化に関連はなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書の【問い2】唾液オキシトシンの分泌にどのような要因が関係するのか、「DNAメチル化」を含めた分析については、産後2日、4日の授乳前-授乳中の変化量、年齢、術後HG、HCT、出血量、産後2,4日の状態不安(STAI)特性不安(STAI)等について、産後2日、4日の褥婦のオキシトシン遺伝子のプロモーター領域のメチル化に関連はないことが解明できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は、帝王切開術後の褥婦を対象に唾液オキシトシンについて分析を行ったが、DNAのメチル化については経腟分娩との比較を行うことが必要である。 さらに、合成オキシトシン(Synthetic oxytocin以下SynOT)は、陣痛誘発、促進のための子宮収縮剤として外部から投与されるホルモンであり、SynOTの投与が長いほど、OT受容体が減少し感受性が低くなることが指摘されている。しかしながら、SynOTと産後うつ病や不安障害との関連についてエビデンスに基づいた知見が得られておらず、内因性OT測定と併せた研究は見当たらない。よって、SynOTを投与した褥婦における産後早期の内因性OTの経時的変化の追跡や母親の心理状態との関連を明らかに帝王切開術後早期の内因性OTの経時的変化等との比較を行う予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)
-
-
[Journal Article] Endogenous oxytocin levels in extracted saliva elevates during breastfeeding correlated with lower postpartum anxiety in primiparous mothers2022
Author(s)
Miyuki Nagahashi-Araki , Makoto Tasaka , Tsunehiko Takamura , Hiromi Eto , Noriko Sasaki , Wakako Fujita , Asuka Miyazaki , Kanako Morifuji , Naoko Honda , Tunetake Miyamura , Shota Nishitani
-
Journal Title
BMC Pregnancy Childbirth
Volume: 22
Issue: 1
Pages: 711-711
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
-
-