助産師に焦点を当てた医療事故判例分析の医療安全教育への活用
Project/Area Number |
20K10850
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
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Research Institution | Kawasaki City College of Nursing (2022) Kawasaki City College of Nursing. (2020-2021) |
Principal Investigator |
山崎 由美子 川崎市立看護大学, 看護学部, 教授 (00341983)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 教材評価 / 課題の抽出 / 周産期医療事故 / 助産師 / 再発防止 / 医療安全教育 / 判例 / 医療事故 |
Outline of Research at the Start |
本研究は医療事故判例を再発防止の観点から分析し、助産師教育や卒後教育に役立てることを目的とする。これにより、助産師に焦点を当て分析した過去の事例を体系的に収集することができ、実践の場で活用できる医療安全教育システムを構築することが可能となる。過去20年間の医療事故判例を対象にしており繰り返し起こされる事故の抜本的な解決策の検討ができる点、判例は法律データベース等で公開されているものだけではなく、勝訴判決となった被害者からの提供を受ける点で、これまでの事故分析と大きな違いがある。判例とともに被害者の存在が感じられる本研究は、これからの医療を担う医療従事者教育に役立つものと思われる。
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Outline of Annual Research Achievements |
カテゴリー分類した6事例の教材を作成し、それらをホームページ上に公開した。これらの教材は、助産師の視点から医療事故判例の実践的活用に向けたものであり、独自の視点や深い洞察に基づいて作成されたものである。 また、研修を開催し、5名の助産師と1名の大学院生(助産コース)を対象に、教材の評価や課題の抽出を行った。研修では、教材を通じて医療事故に関する理解度や類似した経験との比較、被害者のメッセージに対する感想などを収集した。 その結果、医療事故はいつでも、誰でも、どこでも起こる可能性を受講者が理解できたことがわかった。また、この研修を通し、事故を完全に防ぐことは難しいという現実を理解しつつ、医療事故という有害事象から回避へと方向転換しうる重要な時点があること、これにより事故の頻度や内容、程度が異なることへの理解が深まった。 しかし、医療事故に対する向き合い方や実践への結びつけ方には改善の余地がある。次年度は、これらの課題を踏まえて、より具体的な改善策を検討し、教材や研修の質を向上させていくことが必要である。被害者のメッセージに対する感想の収集や、それを実践にどう結びつけるかといった点でも課題が浮き彫りになった。助産師や助産師学生が、より実践的かつ効果的に医療事故判例を活用できるような支援を継続して提供していくことも課題としてあげられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の理由により、おおむね順調に進展したと考えている。 教材の作成:医療事故判例の実践的活用に向けて独自の視点や深い洞察に基づいて教材が作成されたことが、成果を上げた理由の一つと考える。助産師は、自分たちの立場や経験に即した内容を理解しやすく、興味関心を持ち、研修に参加する意欲が高まったと考える。 研修の実施と評価・課題の抽出:研修を開催し、教材の評価や課題の抽出を行ったことが成果を上げたもう一つの理由と考える。助産師や大学院生を対象にした研修を通じて、教材の理解度や経験との比較、被害者のメッセージに対する感想などを収集することで、教材の有効性や改善点を把握することができた。これにより、より具体的な課題や改善策が明確化され、次年度の教材や研修の質向上につながると考える。 しかしながら、課題も存在しており、教材や研修の質を更に向上させる必要があることが示されたため、次年度に継続したい。具体的には、被害者のメッセージに対する感想の収集や、それを実践にどう結びつけるかといった点でも課題が浮き彫りになっており、助産師や助産師学生が、より実践的かつ効果的に医療事故判例を活用できるような支援を継続して提供していくことが課題としてあげられた。次年度はこれらの課題を踏まえて、より具体的な改善策を検討し、教材や研修の質を向上させていくことが必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
以下が今後の推進方策である。 教材の改善: 成果を更に向上させるために、教材の改善が必要である。また、医療事故判例の実践的活用を促すために、より深い洞察や実践的な視点を盛り込むことも必要である。 研修の充実: 助産師や大学院生を対象にした研修の内容や形式を見直し、より効果的な学習を促すために、改善策を検討する必要がある。また、研修後の評価やフィードバックの収集を充実させ、教材の有効性や改善点をより具体的に把握することも重要である。 課題の分析: 教材や研修の質を向上させるためには、助産師の実践における課題を的確に把握する必要がある。助産師の意見や感想を収集し、教材や研修に関する改善点や課題を明確化することが重要である。また、被害者のメッセージに対する理解や反応を分析し、改善策を見つけ出すことも必要と考える。 最終年度となるため、予算や人材の確保、運営の効率化等を考慮し、運営計画を策定することが重要と考える。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)