Project/Area Number |
20K11015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
加藤 真由美 金沢大学, 保健学系, 教授 (20293350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
油野 規代 福井医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10827108)
正源寺 美穂 金沢大学, 保健学系, 准教授 (80345636)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 動機 / 意欲 / パフォーマンス理論 / 身体拘束 / 回避・解除 / 転倒予防 / 高齢者 / 認知症 / 自己効力感 / バランス / プログラム / 転倒・転落 / チューブ類抜去 / 臨床判断 / 認知機能障害 / チューブ・カテーテル類 / 自己抜去 / 身体拘束回避・解除 / パフォーマンス / 理論 |
Outline of Research at the Start |
2020年度:回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟の身体拘束回避・解除の実行性の促進要因・阻害要因を全国横断調査で明らかにする。2021年度:前年度の調査結果,先行研究,研究者が長年蓄積してきた研究成果(身体拘束回避・解除モデル含む),学習等の理論,医療安全の専門家の知見に基づき,身体拘束回避・解除のプログラムを構築する。2022年度:開発したプログラムの妥当性,重要性、実行可能性をデルファイ法で確認し,その成果に基づきプログラムを改善する。2023年度:回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟のそれぞれに介入群と対照群を設け、プログラムが有用であるか検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
目的は「動機,意欲,パフォーマンス理論」(Keller,2009)を基盤とした高齢者の身体拘束回避・解除のためのプログラムを構築すること。拘束回避・解除に向け介入アプローチの示唆を得るため拘束の主原因となる転倒発生機序を明らかにする仮説モデルを開発し検証した。対象者は高齢者90人,移動能力,活動量(歩数),転倒恐怖感(Short FES-I尺度),歩行自己効力感(修正版Gait Efficacy Scale)を調査。調査期間は2023年9月。金沢大学医学倫理審査委員会の承認(111094‐1)。転倒経験者(21.1%)と非経験者の年齢に差なし。Timed-Up & Go testは転倒経験者17.1±5.9秒・非経験者12.8±3.1秒(p<0.001),ジグザグ歩行テスト17.1±6.9秒・12.3±3.3秒(p<0.001),5日間の平均歩数1029.2±782.1歩/日・4237.5±3042.5歩/日(p<0.001),歩行自己効力感69.4±21.3点・88.9±10.6点(p<0.001)と差あり。構造方程式モデリング法で分析したところ,運動能力は歩行自己効力感(r=-0.37)と,転倒恐怖感は歩行自己効力感(r=-0.44)と,さらに共通して歩数(r=0.28)を介して転倒経験に関わっていた。運動能力(p=0.019・r=0.23),歩行自己効力感(p=0.001・p=-0.32),歩数(p=0.009・r=-.24)は直接転倒経験に関わっていた。歩数は運動能力に影響していた(p=0.038・r=-.24)。以上のことから,できるだけ活動量を維持・向上する支援を行うことにより運動能力が維持・向上し,そのことが歩行への自信につながるため活動量が増加し,転倒予防につながるという連関が明らかとなった。拘束を回避・解除し,活動量が維持できる支援を行っていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢者に、できるだけ活動量を維持・向上する支援を行うことにより運動能力が維持・向上し,そのことが歩行への自信につながるため活動量は増加していき、転倒予防へとつながるという身体拘束の必要性の低減に寄与する機序を明らかにした。しかし、2023年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続き、5類に移行しても病院の感染対策基準は感染拡大下とあまり変わらず研究者の病院内の立ち入りの制限などが続いた。また、予定していた研究対象病院の一部が能登半島の大地震(42024年1月)により被害を受けたため、研究計画の修正や実施の開始を遅らせる必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、7つの総合病院(能登地区含む)と本研究を進めることになっている。1回目の説明会は2023年12月16日に実施している。2024年5月11日には、2回目の説明会と研究計画案について具体的に意見交換を行い完成させ、金沢大学医学倫理審査委員会に実施のための申請をする予定である。なお、研究計画案は既に作成されている。 研究の推進力として、転倒予防指導士や医療安全管理者の資格をもつ研究者、ならびに認知症のある高齢者は身体拘束を受けやすいため、認知症看護認定看護師の資格をもつ看護師が複数名加わり、企画や運営に携わる。
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