Project/Area Number |
20K11042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小林 千世 信州大学, 学術研究院保健学系, 准教授 (30262736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 文恵 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (00771065)
山口 大輔 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (60735182)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 回想 / 高齢者 / 前頭葉代謝解析 / 知的機能 / 自律神経機能 / 心理状態 / 回想効果 / 認知機能 / 知的能力 |
Outline of Research at the Start |
高齢者は子供のころのことを懐かしく思い出すことによって、前頭葉の血流が増加し、不安や緊張など気分が改善することが示された。回想効果を明らかにする次のステップとして、回想する環境条件が変化した場合に同様の回想効果を得られるのかや、認知機能への効果を明らかにする。 安静時だけでなく、課題が課された非安静時の脳活動や自律神経機能、気分の改善が明らかになり、知的機能への効果も明らかになれば、高齢者の意思決定場面における不安や緊張緩和などの支援を目的とするコミュニケーション法を検討するための基礎資料を得ることができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の認知機能低下予防に利用される回想は、回想中の前頭葉の酸素化ヘモグロビン濃度を高め、両前頭葉の脱酸素化ヘモグロビン濃度を低下させることが明らかになった。さらに高齢参加者の気分状態が回想後に有意な改善を認め、子供のころのことを懐かしく思い出す回想法に基づく介入は、前頭葉を活性化し、認知的に障害のない高齢参加者の気分状態及び健康知覚にポジティブな感情を誘発することが明らかになった。しかし、回想を繰り返すことによって効果があるとされる認知機能への効果や回想する環境条件が変化した場合の回想効果については課題が多い。 そこで本研究は、①高齢者の認知機能(知的機能)に与える回想の効果、②高齢者が回想する条件を変更した場合の回想の効果を脳活動、気分、自律神経機能、知的能力を用いて明らかにすることを目的とした。 研究方法としては、知的機能の指標として数的処理及び言語理解を用いて回想効果を評価する。回想環境条件は安静時及び緊張下での回想条件を設定し、脳代謝、自律神経機能、気分尺度を指標として回想の効果を測定する。前頭葉の脳活動は、近赤外分光法を用いて前頭葉の血流の酸化ヘモグロビンと脱酸化ヘモグロビンを測定し、自律神経機能は心拍数とR-R間隔を測定し周波数解析によってLF・HF・LF/HFを算出する。心理状態は気分状態(Visual analog scale)、自尊感情、POMSを用いて評価する。知的機能は言語流暢性課題や計算課題を用いて評価する。 2023年度は新型コロナ感染症が5類に移行したが、データ収集環境を整えることができなかったことから、2024年度はデータ収集環境を整えデータ収集を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は研究方法として知的機能の指標を言語流暢性課題や計算課題を用いることに決定してデータ収集プロトコールを決定、倫理審査の準備を進めた。 データ収集のプロトコールは、安静時及び推論課題取組み中の緊張下を回想環境条件に設定し、脳代謝、自律神経機能、知的機能、気分尺度を2つの回想環境条件下での回想前後で測定することで回想の効果を評価することとした。 2023年度は新型コロナ感染症が5類に移行したが、データ収集時のマスク着用の影響について十分に検討することができなかった。また研究への参加者数を十分に確保する募集方法やデータ収集環境を整えることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究参加者の募集とデータ収集環境を整備する。高齢者がマスク着用がない状況でも研究に参加できるよう、募集時の説明内容を改変する。 また、データ分析の準備として脳代謝、自律神経機能、知的機能のデータ解析方法についてさらに検討を進める。
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