高齢患者の簡易医療同意能力スクリーニングと意思決定支援ツールの開発
Project/Area Number |
20K11081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
江口 洋子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (70649524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 大介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (30327639)
小松 浩子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
河野 隆志 杏林大学, 医学部, 教授 (60327509)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 医療同意 / 高齢者 / 意思決定能力 / 大動脈弁狭窄症 / 意思決定支援 / 認知機能低下 / 教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は主な適応対象が高齢者であることから今後も手術の増加が見込まれる心臓弁膜症の治療場面で取得される実践的データに基づき、医療従事者が簡易に利用できる医療同意能力スクリーニングと意思決定支援ツールの開発を目的として行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
認知機能が低下すると医療に対する意思決定能力(医療同意能力)も低下すると考えられている一方で、認知機能が低下していたとしても必ずしも医療同意能力が障害されているとは言えない。この矛盾した状況の理解には、治療ごとに必要となる医療同意能力の程度が異なるためと説明されている。例えば侵襲性が低く、発症や再発予防効果が高いような治療、すなわちリスクが低くベネフィットが高い治療であれば、高度な医療同意能力は必要とされない。しかし医療が各段に進歩している現代では、高齢者であっても治療の選択肢が増えているため、高齢者や認知機能が低下した者でも、難解な治療内容を理解して、自分に対するリスクとベネフィットを比較し、意思決定しなければならない。 本研究では、大動脈弁狭窄症の治療として経カテーテル的大動脈弁植込み術(TAVI)のための検査入院をした高齢者の診療録を後方視的に調査した。治療選択時の患者と医師や看護師との問答の記録から、Appelbaum & Grisso(1995)が提唱した理解,認識,論理的思考,選択の表明の4つの機能的能力が中核を成す4つの能力モデルに基づき医療同意能力の有無を判定し、医療同意能力と患者の認知機能との関係を調べたところ、侵襲性はあるがベネフィットが比較的高いTAVIにおいては、軽度認知障害(MCI)(MMSE24点~27点の範囲)が疑われれる認知機能の低下が軽度の高齢者においては医療同意能力の有無にばらつきがあった。またMMSEが23点以下の認知症を疑う高齢者であっても医療同意能力があると判断される場合もあった。以上の結果からTAVIに関しては認知機能障害の段階から意思決定の支援が必要と考えられる。本研究では、意思決定支援の方法に関して現場の看護師とディスカッションや聞き取りのプロセスを共有することにより、診療録への記録内容の変化を捉えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データクリーニングと解析がおおむね完了し、その解析結果の論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
意思決定支援のために作成した患者や家族向けの資料は、臨床上ディシジョンエイドとして有用である。今後は意思決定ガイドの国際基準(IPDAS checklist)を満たしたガイドブックとして作成し、掲載を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(41 results)
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[Journal Article] Most Important Things and Associated Factors With Prioritizing Daily Life in Patients With Advanced Lung Cancer2022
Author(s)
Kameyama N, Sato T, Arai D, Fujisawa D, Takeuchi M, Nakachi I, Kawada I, Yasuda H, Ikemura S, Terai H, Nukaga S, Nakano Y, Hirano T, Minematsu N, Asakura T, Kamatani T, Tanaka K, Suzuki S, Miyawaki M, Naoki K, Fukunaga K, Soejima K
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Journal Title
JCO Oncol Pract.
Volume: 18(12)
Issue: 12
Pages: e1977-e1986
DOI
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Peer Reviewed
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[Presentation] 多職種チームによる高齢者意思決定支援の定着に向けた実践プロセス2022
Author(s)
河野佐代子, 江口洋子, 大角梓, 中野直美, 田久保美千代, 木村範子, 田中謙二, 藤澤大介, 内田裕之, 竹内啓善, 林田健太郎, 竜崎俊亘, 坂田新悟, 三村將
Organizer
第41回日本認知症学会学術集会/第37回日本老年精神医学会[合同開催]
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