Project/Area Number |
20K11234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 貴子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (60549343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金村 尚彦 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20379895)
濱口 豊太 (小川 豊太 / 濱口豊太) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80296186)
鈴木 誠 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (80554302)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 身体誘導 / リーチング / 脳波 / 身体介助 / 運動学習 / 他動運動 / 運動目標 |
Outline of Research at the Start |
リハビリテーションでは,対象者の身体を他動的に誘導して運動学習を促す身体誘導練習が広く行われているが,その有効性はいまだ科学的に検証されていない.そのため,臨床における身体誘導練習はセラピストの経験的勘に依存しており,対象者が企図した運動軌道とセラピストが誘導する運動軌道に不一致が生じている.この不一致が運動学習を必要としている対象者にどのような影響を及ぼしているのだろうか.本研究では,身体誘導練習中の運動軌道の不一致と脳活動の相互的関係性を検証するとともに,運動目標を明確にして不一致をなくした身体誘導練習の効果を明らかにすることとした.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の研究では,身体誘導に関する軌道のギャップを反映する脳活動の信号源を特定することを目的とした.実験に先立って,健常成人の頭部MRI画像を撮像し,T1およびT2強調画像データを取得した.被誘導者の上肢を実験機器に固定し,水平面上でのリーチングに関する身体誘導を行った.身体誘導では,被誘導者の右手部および前腕が固定された治具を誘導者が把持して,ターゲットを追従するように上肢を誘導した.被誘導者には直進するターゲットのみを提示し,脱力を維持しながら身体誘導を受けるとともに運動をイメージするように教示した.誘導者には,全試行のうち40%の試行においてターゲットを左右に逸脱させた.身体誘導課題中は,脳波記録電極を研究対象者の頭部に装着し,左右の乳様突起を基準電極として,サンプリング周波数1000 Hz,バンドパスフィルター0.15 Hzから200 Hz,バンドストップフィルター50 Hzにて脳波を記録した.身体誘導中の運動軌道の逸脱後0.2~0.35秒における信号源を推定したところ,シータ,アルファ,ベータ,ガンマ帯域において右小脳上半月に信号源を認めた.ガンマ帯域においては右小脳上半月小葉に加えて,右上前頭回にも信号源を認めた. 2023年度の実験により,身体誘導のギャップに応じて,右小脳上半月小葉ではシータからガンマの広い周波数帯域での活動が生じており,右上前頭回ではガンマ帯域での活動が生じていることが示唆された.この知見は,身体誘導のギャップに応じた脳ネットワーク活動を検証するための基礎的データになると考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた実験系における,目標軌道提示システムの構築と検証に時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2023年度に作成した実験系を用いてデータ収集を完了し,解析して運動軌道の逸脱に伴う脳活動を特定し,最適な目標提示について検討する. 次年度の各研究者の役割は,鈴木貴子(代表者);データ記録,解析,結果の解釈,鈴木誠;データ記録,解析,結果の解釈,金村尚彦;解析,結果の解釈,濱口豊太;解釈である.
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