Project/Area Number |
20K11259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
福田 平 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (10648116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 敏明 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (50227790)
松本 晃裕 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (70323574)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | サルコペニア予防 / 骨格筋量減少 / 心疾患患者 / バイオマーカー / 自立した生活 / sarcopenia / biomarker / GDF-15 / healthy older females / hemoglobin / renal function / 地域在住高齢者 / サイトカイン / サルコペニア / 多変量解析 |
Outline of Research at the Start |
高齢化社会において、自立した生活をするためサルコペニア予防が課題である。高齢者ではプレサルコペニアの状態の骨格筋量減少がかなりみられ、サルコペニア予防には骨格筋量測定が必要であるが、時間を要し、プレサルコペニアを推定できるバイオマーカーが望まれる。 本研究では、まず地域在住高齢者と心疾患患者において、骨格筋量、栄養指標などを含む多変量解析を行い、GDF-15を規定する因子を調べる。次に地域在住高齢者群と、地域在住高齢者と心疾患患者を合わせた群各々において、血清GDF-15などのサイトカインを指標にしたプレサルコペニアを推定するためのROC曲線を求め、検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアを合併すると癌患者の生存率が低下し、手術の死亡リスクが高くなることが知られている。そこで、超高齢社会を迎えた現在では自立した生活をするため、サルコペニア予防が重要な健康問題となっている。更に、高齢者ではプレサルコペニアまた、サルコペニアの状態の骨格筋量減少がかなりみられ、予防には骨格筋量測定が必要であるが、時間を要し、プレサルコペニアを推定できるバイオマーカーが望まれる。 慢性心不全などの浮腫患者では細胞外水分が増加し、細胞外水分が多いと骨格筋量指数による骨格筋量の評価は困難である。そのため、慢性心不全を含む心血管疾患患者において、位相角と身体機能、栄養指標、サルコペニアとの関係を検討した。骨格筋量指数ではなく位相角は、女性では血清アルブミンおよびヘモグロビン値と相関していた。多変量回帰分析の結果 、細胞外水分比が0.4以下では、年齢と慢性心不全の有無で調整した後、位相角と骨格筋量指数の両者が男性では握力と大腿中央部の対数筋厚の独立した決定因子であった。対照的に、0.4以上の比率では、年齢と慢性心不全の有無で調整した後、位相角は、骨格筋量指数と比較し握力と対数大腿筋厚のより強い独立決定因子であった。位相角は 慢性心不全を含む心血管疾患患者における筋消耗と栄養不良がわかる良いマーカーであることが示唆された。 サルコペニアを診断するために、前大腿筋厚の超音波法による測定の有用性を1075名の心血管病入院患者において調べた。筋厚を用いた受信者動作特性曲線を調べ、これがサルコペニアの診断に使用できることを見いだした。また筋厚基準がアジアサルコペニアワーキンググループ基準よりも特異的であるかもしれないことを示した。超音波による前大腿筋厚の測定は心血管病患者においてサルコペニア診断を補助する簡易で有用な方法であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心疾患患者におけるサルコペニア、バイオマーカーの研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に協力してくれる患者を更に増やしていく。 更に、貧血は高齢者に多く、心不全や慢性腎臓病とともに悪循環を形成する。一方、慢性炎症や癌などの疾患は、慢性疾患の貧血(ACD)と関連している。GDF-15は心血管系疾患、炎症、癌、腎臓病などの様々な病態と関連しており、ヘプシジンはACDにおける鉄調節のバイオマーカーとして報告されている。こうして、GDF-15とヘプシジンは、地域在住の高齢者において重要な生理的役割を果たしていると考えられる。 最終年度には、これらのバイオマーカーと貧血、炎症などとの関係も探索していく。
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