Study on quantification of brain network function and evaluation of gait variability for early detection of dementia
Project/Area Number |
20K11265
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
真壁 寿 順天堂大学, 保健医療学部, 教授 (60363743)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 栄三郎 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (20823298)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
|
Keywords | 歩行 / ストライドインターバル / スケーリング指数 / 近似エントロピー / 視覚情報 / 年齢 / ストライド / 変動 / 脳波筋電図コヒーレンス / 脳波 / β帯域 / 筋電図 / コヒーレンス / 認知症 / 脳内ネットワーク |
Outline of Research at the Start |
一般に認知症患者の多くは、認知症発症前に軽度認知機能障害(MCI=Mild Cognitive Impairment)を伴うが、その症状が現れる10年以上も前から歩行スピードや歩幅が低下するなどの身体徴候が出現する。外界を感知し、姿勢をコントロールする能力、即ち「視覚と運動の脳内ネットワーク機能の低下」がその要因と考えられている。認知症発症前からこれらの身体徴候を定量化する手法を確立し、認知症予防対策の一助とすることが本研究の大きな目的である。具体的には、視覚情報を断続的に遮断した状況で歩行し、その間の脳波間及び脳波筋電図コヒーレンス値を定量化する手法を確立することを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
過去2年間、歩行パラメータは、若年成人と地域在住高齢者を対象に歩行速度、歩行率、ステップ長を中心に行ってきた。今年度は評価パラメータを拡張し、ストライドインターバルの非線形性に注目し、若年成人と地域在住高齢者を対象にストライドインターバルのスケーリング指数α(Scaling Exponent α、以下SEα)と近似エントロピー(Approximate Entropy、以下ApEn)を評価した。対象は20名の若年成人(平均年齢21歳)と20名の地域在住高齢者(平均年齢71歳)とした。歩行時の視覚情報の遮断条件は、以下の3条件とした。視覚情報の遮断なし、視覚情報の遮断率30%(duty ratio 30%、以下DR30)、視覚情報の遮断率70%(duty ratio 70%、以下DR70)とした。これらの条件下において、1周20mの8字歩行路を快適歩行速度で10分間の歩行を行い、その際のストライドインターバルの時系列データに対して、SEαとApEnを求め群間及び群内で比較検討した。ストライドインターバルは、利き足(右)踵に貼付した加速度センサーの垂直成分のピーク間時間にて算出した。600ポイントの時系列データを対象に、トレンド除去法(Detrended Fluctuation Analysis、以下DFA)にてSEαを求めた。ApEnは(m=2、N=2000、r=0.2SDに設定)はMatLabR2022aにて計算した。その結果、SEαはどの視覚情報の遮断条件においても、地域在住高齢者において有意に減少していた。また、両群においてSEαは視覚情報の遮断条件による群内の差はなかった。ApEnはどの視覚情報の遮断条件においても、群間及び群内の有意な差はみられなかった。これらの結果より、SEαは視覚情報の遮断条件に依らず、地域在住高齢者で有意に低下することが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は歩行のストライドインターバルの非線形性に注目し、ストライドインターバルのスケーリング指数α(SEα)と近似エントロピー(ApEn)を求め、若年成人と地域在住高齢者で比較検討した。SEαは視覚情報の遮断条件に依らず、年齢により有意に低下することが明らかになった。過去2年間の歩行パラメータの結果と今回の結果より、両群の年齢による差はSEαのみに見出すことができたが、視覚情報の遮断条件に反応する歩行パラメータは見出すことが出来なかった。一方、視覚情報の遮断条件に反応するパラメータは、唯一、β帯域の脳波筋電図コヒーレンス(Cz-TA Coh)においてみられ、遮断率30%と70%において地域在住高齢者で増加する傾向にあった。解析手法も含め、今後さらなる検討を行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在までの研究成果として、若年成人と地域在住高齢者の年齢による歩行パラメータの差はSEαのみに現れ、他の歩行パラメータに出現しないことが明らかになった。また、視覚情報の断続的な遮断に鋭敏に反応するパラメータは、β帯域の脳波筋電図コヒーレンス(Cz-TA Coh)であり、遮断率30%と70%において地域在住高齢者で増加する傾向にあった。解析手法も含め、今後さらなる検討を行う予定である。また、若年成人と地域在住高齢者を対象に、β帯域の脳波筋電図コヒーレンスが、他のどのような動作、姿勢において反応するかを検討していく予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(3 results)