Project/Area Number |
20K11383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
齊藤 直 山形大学, 大学院理工学研究科, 助教 (20454770)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 血中乳酸濃度 / エネルギー代謝 / 漸増負荷運動 / 漸減負荷運動 / 血糖値 / 呼吸代謝 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、総計的に同じ運動負荷強度である漸増負荷走行運動と漸減負荷走行運動を採用し、運動を行ないながら、血中乳酸濃度、血糖値、酸素摂取量、二酸化炭素排出量、ヘモグロビン濃度変化、及び心拍数を同時測定して、異なる様式の運動によって乳酸系及び有酸素系エネルギー代謝がどのように動員され、どのような差異が生じるかを明らかにする。さらに、その差異を受けた持久走時及び持久走後には、乳酸系及び有酸素系エネルギー代謝がどのように動員され、どのような差異が生じるかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、漸増負荷運動と漸減負荷運動という2種類の異なる運動プロトコルの運動負荷試験において、エネルギー代謝や呼吸循環系パラメータの動態にどのような違いが生じるか、さらに、その後に持久運動を実施した時、持久運動時及び運動後におけるエネルギー代謝や呼吸循環系の機能にどのような影響が現れるかを明らかにすることを目的としている。 本研究では、非喫煙の健常成人8名に対して運動負荷試験を実施した。漸増負荷運動では、血中乳酸濃度が安静時から全く上昇しないレベルの運動負荷から、血中乳酸濃度が7 mmol/Lを超えるレベルの運動負荷まで、5段階の運動負荷を徐々に上げながら運動を行い、その後、3段階目の運動負荷で10分間持久運動を実施した。漸減負荷運動では、漸増負荷と全く反対の順番で漸減負荷運動を行い、その後持久運動を実施した。 試験の結果、漸減負荷運動時における急激な高強度運動の実施は、漸増負荷運動において徐々に強度を上げていきながら実施した同レベルの高強度運動時よりも血中乳酸濃度を上昇させた。漸減負荷運動時には、初めの高強度運動時は乳酸性エネルギー代謝の関与が大きいものの、それ以降は、漸増負荷運動の同負荷運動時と比較して、有酸素性エネルギー代謝の関与が大きい可能性があることも示された。加えて、持久運動時の呼気終末二酸化炭素分圧は、漸増負荷運動時よりも漸減負荷運動時の方が高い傾向を示しており、よって、漸減負荷運動時の方が、持久運動後において、モノカルボン酸トランスポーター1の働きを促進させえる可能性がある。 これらの結果は、運動時のエネルギー代謝における乳酸の役割を考察する上で重要なものであり、運動生理学的知見として学術的に貢献し得るものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの影響により被験者の獲得が思うようにできなかったこと、及び、新型コロナウィルスに対する対策により、運動負荷試験を思うよなペースで実施できなかったことにより、実験実施の進行が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
データは概ね取得でき、現在データ解析を進めながら、同時に論文執筆を行っている。今後は、論文の校正を行い、学術誌に投稿する予定である。
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