仮想現実の有用性に着眼したスポーツ脳振盪の病態生理の解明と新規評価・治療法の開発
Project/Area Number |
20K11398
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
中山 晴雄 東邦大学, 医学部, 講師 (10537377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 聡 東邦大学, 医学部, 助教 (50819282)
平元 侑 東邦大学, 医学部, 助教 (80648832)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | Virtual reality / 脳振盪 / めまい / 脳振盪後症候群 |
Outline of Research at the Start |
スポーツにおける脳振盪(SRC)に対処するため客観的評価指標の開発が求められている。申請者らはこれまで一連の研究で、1)SRCは、適切な管理を行わず競技に復帰することで再発や増悪を来し症状が遷延すること、2)競技復帰を妨げる原因は、頭痛や「めまい」などの症状が持続することなどを明らかにした。しかし、「めまい」に関しては特定の病態生理は未だ明らかではない。更に、「めまい」の評価、治療法はいまだ未開拓である。一方、仮想現実の活用は「めまい」に対する現在の評価、治療法を変革する可能性を秘めている。本研究では仮想現実をSRCの評価に応用し、SRC後の「めまい」の病態生理を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
スポーツ関連脳振盪(SRC)後の「めまい」について、前庭動眼系や体性感覚系は客観的に評価する方法が存在する。一方、視覚系は明確な評価方法が確立されて いない。本検討では仮想現実(VR)を用いることで従来明確にすることが出来なかった視覚系のSRC後の「めまい」への影響を明らかにすることを目的とした。 2018年4月から2019年2月にスポーツ関連頭部外傷により東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科を受診しSRCと診断された患者のうち、「めまい」症状を呈してお りVRを用いて視覚系の評価が行われ、28日以上の継続した評価が可能であった症例を抽出し(VR群: 18例)検討を行った。主な検討項目は、1.遷延性脳振盪 症状の 有無、2. VRを用いた症状再現性の有無である。 なお、後方視的に診療録から得られたVRを用いていない症例を既存対象群(HC群: 18例)として設定し た。結果、 HC群の全例が遷延性脳振盪症状を、VR群では13例に症状の再現性が確認され3例が遷延性脳振盪症状を呈していた。これにより、SRC後「めまい」症 状には、 視覚系要素を含むものが一定数存在し、適切な治療介入がなされない場合、症状遷延に繋がる可能性が示唆された。21年度はこの18例に対してSRC後の 「めまい」に関してVOMSが陽性である前庭系、VRが陽性である視覚系、Romberg試験が陽性の体性感覚系、混合系に識別し臨床病系分類を試みた。その結果、前 庭系が5例、視覚系が2例、体性感覚系が1例、混合系が10例であった。22年度はこれらの4病型に対して、VRを用いたリハビリテーションを行い、症状経過を観察した。視覚系2例に加えて、ほか3病型でも症状改善を見た症例が確認された。内訳は、前庭型が3例、視覚型が2例、混合型が3例の合計8例で症状の軽減を確認出来た。本検討から、SRC後「めまい」には複数の臨床病系が存在し一定の範囲でVRがその評価に有用であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響でスポーツ活動全般が停止され、スポーツ外傷を受傷し来院される患者数が当初の見込みより減少している。また、医療機関の 実診療への影響から、外来診察の制限を受けた影響もあり、症例の確保が遅延傾向にあるが、確保出来た症例を用いて検討を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、症例の獲得を進め、SRC後の「めまい」に関してVOMSが陽性である前庭系、VRが陽性である視覚系、Romberg試験が陽性の体性感覚系、混合系に識別し 臨床病系分類を更に進める。その上で、それぞれの病系に併せてリハビリテーションの方法(Gaze Stability Exercise, habituation training, Balance training) を導入し、SRC後の「めまい」を2群間でBalance Error Scoring System の基準値までの回復日数の差異を明らかにすることで、SRC後の「めまい」に対する選択的リハビリテーション方法の開発を進める。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)