東日本大震災被災地における肥満者増加の要因―中食利用行動を中心とした検証―
Project/Area Number |
20K11650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
小野 道子 福島県立医科大学, 医学部, 客員研究員 (60805969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 みどり 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (90412874)
安村 誠司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50220158)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 東日本大震災 / 被災者 / 肥満 / 食生活 / 中食利用行動 / 中食 / 食行動 / 生活習慣病 / 福島原子力発電所事故 / 福島第一原子力発電所事故 / 避難者 |
Outline of Research at the Start |
東日本大震災と原発事故に起因した被災者の“避難”は、肥満やメタボリックシンドロームの有病率を高めた。しかし“避難”によって被災者が食行動を中心としたライフスタイルをどう変化させた結果であるのか、具体的には明らかになっていない。 本研究では、避難生活を強いられた被災者(避難者)を対象に、避難者を肥満に至らしめたライフスタイル要因について調査を行い、避難による肥満者増加のメカニズムについて検討する。これら一連の研究の結果をまとめて被災地へ周知し、現在、帰還が開始された住民(避難者)と協働して取り組む“食環境整備”に向けた基本的資料を得ることを目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所事故以来実施されてきた福島県と福島県立医科大学が行う『県民健康調査』結果より、被災地では避難区域住民で肥満者の割合が増加し、それに伴い生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)が増加したことが明らかとなっている。しかし、被災者における肥満発症のメカニズムを説明するには、より詳細な調査が必要な状況であった。避難生活を強いられた被災者が具体的にどのような生活環境の変化を経験したのか、そしてその生活環境下においてどのような食行動を取ったことが肥満をはじめとする生活習慣病に至らしめたのかを明らかにすることを目的とした。 令和4年度までに福島県内被災地の避難を経験したことのある被災者を対象として、震災前、震災直後、避難生活、現在に至るまでの【食材の調達方法】【料理する場面】【食事する環境】【食事観】についてインタビュー調査を行った。その結果、被災地における肥満者増加の機序を明らかにするためには、避難による家族人数の増減(ひとり暮らしの有無や期間)を考慮した上で、中食利用行動をはじめとする食行動と肥満との関連を検討することが必要であると結論した。 このインタビュー調査結果を踏まえて、令和5年度は、被災自治体住民を対象としたアンケート調査を実施した。アンケート調査内容は対象となった自治体との協働で設定し、実際の調査は、令和5年9月上旬に実施の住民を対象とした総合健診時に回収できるよう、健診前に配布し健診当日の最初に回収作業を行った。 アンケート調査結果は、データ入力の後記述統計を行い、対象自治体へ説明と共に提供を行った。現在、本研究の仮説に基づいた解析を行っており、年度内に論文発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の蔓延の時期と重なり、当初予定していたインタビュー調査の延期を余儀なくされた時期が長期に及んだ。その後インタビュー調査を実現でき、昨年度令和5年9月上旬に計画通り、被災自治体住民を対象としたアンケート調査を行うに至ることができた。今年度内に得られた調査結果データの記述統計を行い、保健行政に役立てるために協力自治体へ提供した。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度実施した被災自治体住民を対象としたアンケート調査結果の分析を急いでいる。今年度までに集計結果を当該自治体へ報告したが、引き続き、本研究の仮説検証のための分析を行い、年度内に論文発表を行う予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)