可変性マイニングによる有用性優先の可変性管理手法の研究
Project/Area Number |
20K11756
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60050:Software-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岸 知二 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30422661)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ソフトウェア工学 / ソフトウェアプロダクトライン / 可変性マイニング / フィーチャモデル / 運用プロファイルテスト / モデル検査 / 可変性 / プロダクトライン |
Outline of Research at the Start |
本研究は,「可変性マイニング」によってシステムの利用傾向を調べ,潜在的には膨大にある使われ方の中から,実際によく使われる可変性の組み合わせを特定する手法を提案する。システム構成や操作手順などのバリエーションなどに関わる可変性は,その組み合わせが天文学的であるために,従来的な論理に頼った手法はスケーラビリティに限界がある。そこで利用データから可変性に関わる情報を論理的制約や確率情報として抽出(マイニング)し、そこから判断される利用傾向に関わる部分を優先的に扱う有用性優先の可変性管理手法を提案する。これにより組み込みシステム,IoTシステムなどのテストの効率化などを行うことが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、可変性マイニングによって得られる利用傾向を活用した有用性優先の可変性管理手法を提案、評価することである。具体的には、利用データを 可変性マイニングすることで実際に使われる可変性の組み合わせパターンや出現頻度を論理的制約や確率情報として抽出し、そこから判断される利用傾向に関わ る部分を優先的に扱う有用性優先の可変性管理手法を提案する。 昨年度までにIoT分野を対象に,様々なデバイスとBluetooth通信で接続されるシステムをとりあげ,接続デバイスごとの利用方法の間の可変性と利用頻度を通信ログからイベント系列としてマイニングし,それに基づきシステムのテストケースを優先度付けする手法を提案した。さらにそれに基づいたテストケースの優先度付けが行えることを確認した。 一方,昨年度までの手法でのイベント系列からのマイニング手法は,システムとの対応づ付けが一般的には困難であることが課題であったため,今年度はイベント系列をシステムトのふるまいとの対応付けが容易な遷移系列へと変換して対応付ける手法へと改善した。これにより,マイニング結果の対応づけが明確となった。 また昨年度までのテストケースの優先度付けへの応用についてさらに評価を進めるとともに,新たな応用分野としてモデル検査技術を加えた。可変性を持つシステム定義の検証を一度に行うファミリーベースのモデル検査を確率的モデル検査器を用いて行う手法を検討するとともに,マイニング結果に基づきモデル検査を行う手法を提案し,評価により有効性に関する良好な示唆を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・応用分野として,オーディオ機器において不特定のメーカーの提供するデバイス(Bluetoothスピーカ)と接続されるミュージックプレーヤを設定して進めているが,今年度はさらにデバイスの種類を増やすなどして評価を拡充した。 ・昨年度までは通信ログをイベント系列として捉えていたが,システムの振る舞いとの対応づけが難しい部分があるため,遷移系列として捉えるように方式を修正し,良好な結果を得た。 ・昨年度まで進めてきたマイニングで得られた情報に基いたテストケースの優先度付けについて手法のリファインを行い,データを増やすなど評価をさらに進めた。その結果可変性マイニングの有用性がより高まる結果が得られた。 ・新しい応用として,ファミリーベースのモデル検査を取り上げ,確率的モデル検査を用いたモデル検査手法の検討を進めるとともに,可変性マイニングで得られた情報を反映させる手法について検討を進め,その有用性を示唆する初期の結果が得られた。 ・可変性マイニングとその応用に関する手法の整理や,活用についての検討を進めることができ,おおむね順調に研究が進められている。一方,ファミリーベースモデル検査については手法を整理し,対外的な発表を含め,さらに研究の発展が望まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,期間延長を認めていただき,以下を進める予定である。 ・応用分野として検討している確率的モデル検査技術に基づくファミリーベースのモデル検査については,それ単独でも有用な成果となる見通しが得られたため,手法を整理・評価し,単独でも利用できる手法としてまとめる。それに基づき,可変性マイニングとの接続を考え,その有効性を評価する。 ・これら成果について,対外的な成果発表を進める。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)