バッファリング遅延ゼロ・100%リンク利用率を達成する理想的な輻輳制御の追求
Project/Area Number |
20K11786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60060:Information network-related
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
内海 哲史 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (60605971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 剛 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00294009)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | BBR / CUBIC / 輻輳制御アルゴリズム / バッファブロート / バッファリング遅延 / スループット / 公平性 / インターネット / Bufferbloat / 輻輳制御 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、遅延時間が小さく、100%の回線利用率を達成する理想的なインターネット輻輳(ふくそう)制御手法を実現することを目的とする。具体的には、バッファブロートと呼ばれる、遅延時間が数秒クラスに増大する輻輳問題に着目する。従来のインターネット輻輳制御手法では用いられていないネットワーク計測手法を活用し、数学的理論に基づいて輻輳状態を正確に推定する。その結果を、新たな輻輳制御手法へ応用する。提案手法の有効性を数学的に保証すると共に、コンピュータシミュレーション及び実ネットワーク環境下での実験により実用性の検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
【具体的内容】本研究では、遅延時間が小さく、100%の回線利用率を達成する理想的な輻輳制御アルゴリズムを実現することを目的とする。具体的には、バッファブロートと呼ばれる、遅延時間が数秒クラスに増大する輻輳問題に着目する。従来の輻輳制御アルゴリズムでは用いられていないネットワーク計測手法を活用し、数学的裏付けのある正確な輻輳状態推定方法を提案する。その結果を、新たな輻輳制御アルゴリズムへ応用する。提案手法の有効性を数学的に保証すると共に、実ネットワーク環境下での実験により実用性の検証を行った。2020年度までは、我々の提案するアルゴリズム(提案アルゴリズム)の性能評価がシミュレーション実験にとどまっていたが、実機実験による性能評価を実施できるように、2021年度と2022年度中に提案アルゴリズムのオペレーティングシステム(OS)への実装も進め、2022年度に、実機実験による性能評価を実施した。また、2021年度に実施した、従来型の輻輳制御アルゴリズムであるCUBICと遅延を抑える輻輳制御アルゴリズムであるBBRとの競合時における公平性の改善についての研究について、2022年度中に論文が国際会議に採択され、研究発表を行った。 【意義】提案アルゴリズムの実機での実現し、その性能を評価した。その結果、Google社が2016年に発表した遅延を抑える輻輳制御アルゴリズムであるBBRの性能(バッファリング遅延とフロー間の公平性)を大幅に改善できることを確認した。 【重要性】提案アルゴリズムが実機でも高性能を実現できることを確認したことで、BBRよりも小さいバッファリング遅延・100%に近い回線利用率、フロー間の優れた公平性を達成する手段を実現したといえる。また、従来型の輻輳制御アルゴリズムとの公平性を改善する手法を発表したことで、BBRや提案アルゴリズムの普及に貢献できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画にはなかった、従来型の輻輳制御アルゴリズムCUBICとの公平性を改善する手法に関する研究も進め、2022年度中にその研究論文が、国際会議IFIP Networking 2022に採択され、発表に至ったため。また、当初計画通り、2022年度までに、提案アルゴリズムにより、BBRよりも小さいバッファリング遅延・100%に近い回線利用率を達成できたことに加え、BBRでは達成できていなかったフロー間の優れた公平性も実現できることを確認したため。さらに、その研究成果が国際会議ICUFN 2023に採択されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
国際会議ICUFN 2023で研究発表を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)