Project/Area Number |
20K11858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60100:Computational science-related
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
石川 正 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, ダイヤモンドフェロー (90184481)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 多次元数値積分 / 特異性を有する被積分関数 / ファインマンループ積分 / HPC / 数値積分方法 / 多次元積分 / 内部特異性 / ファインマンパラメータ積分 / 高性能計算 |
Outline of Research at the Start |
シミュレーション研究を推し進めるためには高性能計算が必要であるが、そのためには計算アルゴリズムのおよびアーキテクチャに最適なプログラム開発が必要である。多重度のある(10次元程度まで)積分で、被積分関数が積分空間内に特異性を有する場合についてアルゴリズム研究とプログラム開発を行う。一般的には多重度の高い場合、モンテカルロ法が用いられるが、精度が不十分であるので、低次元の積分方法を用いる。積分空間内の特異性についての分析を行い、また効率よく精度を維持できる積分方法を組み合わせることが必要である。応用として素粒子物理学で取り扱うファインマンループ積分に適用する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は被積分関数が積分領域内で発散するような内部特異性がある多次元積分の計算アルゴリズム及び高速化について研究を行うことである。被積分関数が端点(端面)に特異性がある場合には、二重指数関数変換を用いることによって、数値積分が精度良く求められることがわかっており、これまで我々が問題として扱ってきた素粒子物理学で出現するファインマンループ積分に適用する。ファインマンパラメータ積分の被積分関数の分母のD(一般的にはDの冪乗)には[0,1]区間の積分変数の多項式と運動学パラメータで記述される。運動学パラメータにより積分空間内に0点が発生する場合がある。一般的にはregulator ρを入れて1/(D-iρ) のようにして発散を回避する。我々はregulator ρそのものに数値的に値を与え、数値的に積分値I(ρ) を求め、数列の加速法を用いてρ→0 の極限を求める方法を用いている。多変数空間でD(x_1,x_2,,,x_n )=0 となるのがこの積分空間内の特異性平面である。1次元の場合は、D(x)=0 となる点で、区間分割してそれぞれ区間で分割することことにより求めることが容易である。これを多次元空間に拡張するには、特異性平面の解が必要であるが、解析的にその面を求めるのは一般に難しい。このため、特異性平面を見つけつつ、数値積分を行う必要がある。まずは区間を分割していく、各次元 1/2ずつ分割して特異性平面を含むかどうか判定し、含まれていなければその小積分空間での積分値とする。もし特異性平面を含めば、さらに辺を1/2にした積分空間内を計算することにする。この区間均等分割法のアルゴリズムでは、分割する度に演算量が増えるので、プログラムの並列化は必須であり、効率良い最適な方法について研究を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
区間均等分割法の実装の前に並列化の高いプログラム開発を行なった。多次元積分を二重指数関数変換の1次元積分の直積として扱う。このため次元数のループが存在するが、並列化を実現するには、次元毎の複数のループを融合して長い1つのループとして扱うようにした。数値計算上の並列化も多段にしており、一番外側の第一段階の並列化はループを融合したMPI並列である。第二及び第三段階の並列はブロードキャスト方式のGRAPEアーキテクチャに適応した2重ループである。これは最内側に設定している。またメモリの制約がある場合もあり、これらの最内側の複数ループを分割できるようにしている。また変数変換としては、二重指数関数変換の他、一重指数関数変換やSIDI 変換用のプログラムを開発して、GPUに実装した。 事例として、4-5変数の最大三次式の多項式となるファインマンループ積分を用いている。均等分割法の前にD(x)=0となる点を求め、区間分割して数値積分を行い、答えが求められることが確認された。regulator ρ が有限であるため、特異性平面でも被積分関数は有限である。この平面に沿って被積分関数の山あるいは谷がある(以下山と称する)。特異性平面がある軸の平面と並行になる場合、この山と直角となる次元での積分は、二重指数関数変換が端点に積分変数を多く振るので、端点近くの振る舞いを捉えることができる。しかしながら、山と並行な軸方向については、分点数を増やす必要があった。自動的に分割領域を見つけ出して、再帰的に計算する方法にを適用しているが、まだ十分に効率的ではなく、更なる研究が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
特異性平面を見つけ出すための0点となる2分法で区間分割を再起的に行うアルゴリズムでは、時間を要するので、効率的な方法を探求しなければならない。2分法から2の冪乗分割法による方法を考察する。この場合情報量が多くなり、並列度は高くなるが、必ずしも分割がないところも計算することが多くなってしまう。サンプル関数を用いてどのような分割が良いのかを評価する。 また、特異性平面に沿った山の険しさに相当するregulator ρ の取り方も大きな要素である。一般的にはregulator ρ が小さくなる程、積分の精度の収束性が悪くなるが、しかるにWynnなどの加速法での収束が早い。いつくかのファインマンループ積分を例に変数変換方法、regulator ρ と計算時間および最終的な積分結果の精度の関係を調査する。
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