Project/Area Number |
20K11961
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61030:Intelligent informatics-related
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
小市 俊悟 南山大学, 理工学部, 教授 (50513602)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 深層学習 / 数理最適化 / 分子ネットワーク / データベース / 最適化手法 / グラフアルゴリズム / ケモインフォマティックス / ネットワーク解析 / 合成経路設計 |
Outline of Research at the Start |
有機化学合成における合成経路設計は現代でも難しい問題であり,計算機による解決支援が望まれている.本研究は,このような計算機による合成経路設計の実現を最終的な目的として,最近提案された分子ネットワークを作成・解析して,合成経路設計に有用な情報を抽出する手法の確立を目指す.その際,分子構造列挙を分子ネットワークの作成に組み込むことで,新規化合物の候補を含むネットワークを作成可能とし,新たな合成経路の発見にもつなげる.データの質保証には量子化学計算ソフトウェア等も活用し,また,ネットワーク解析にはデータマイニングや機械学習の手法も応用し,計算機による構造決定や合成経路設計の実現への貢献を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度までの成果を踏まえて,2023年度に残された課題の一つは,データベースにない未知の分子構造を組み立てる際,暫定的に構築された構造には欠損があると考えられるが,それがどの部分であるかを自動で特定する方法の確立であった.その一つの方策として,機械学習,特に最近の発展が著しい深層学習を利用して解決することができないかを考えた.その深層学習にも多様な種類があるが,着目したのは,入力が分子構造という数学でいうグラフになる点である.そのようなグラフを入力することを想定した深層ネットワークに,近年注目が高まっているグラフニューラルネットワークがあるので,その活用を検討し,計算機実験で評価することを進めた.また,欠損部が特定されたときに,それを補完する小さな構造が必要であったが,これについても深層ネットワークをいわゆる生成AIとして活用することで構造の生成が可能ではないかを考え,その実現を目指した実験も実施した.これらの実験には,科研費によるRAも活用している. 以上に述べたことは,当初の計画に想定はあったものの,それほど中心的な課題ではなかった.しかし,研究を進める中で,その重要性や最新の成果を取り入れることで解決が可能かもしれないことに気がつき,2023年度に重点的に取り組むことにした課題である.そのため,これらについての結果をまとめるには至っていないが,解決のための算法の基礎に関連して,行列の固有値計算を利用した最適化問題について研究することとなった.これについては,投稿中ではあるが論文としてまとめている. 当初の計画通りではないが,課題を一つ一つ解決している状況であるので,2024年度はそれらを完了し,研究をまとめることが重要であると考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要でも述べたように,当初の研究計画では,それほど中心的な課題ではなかったが,目的の達成のためには解決が重要な課題であり,しかも,最新の成果を取り入れることで解決が可能かもしれない課題に2023年度は取り組むことにしたので,研究の進捗自体は計画から遅れ,研究期間の延長を願い出るに至った.計画からは遅れるが,目的達成のための課題を着実に一つ一つ解決していくことが重要であるとの判断である.研究期間の延長で得た2024年度は,システムをなるべく早く完成させ,実験と検証を行い,成果を対外的にも発表していく.
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長で得た2024年度は,研究の目的を達成するように着実に,かつ迅速に研究を進め,研究の総括を行いたい.2023年度はRAによる研究補助も活用し,計算機実験等による手法の評価を進めたので,2024年度はそれらを精査し,改良すべきところはそれを進め,一方で,システムの完成と研究成果を論文等にまとめる予定である.研究費の残額は多くないが,これまでの研究費で揃えてきた計算機環境があるので,それらを有効に活用して研究を着実に遂行したいと考える.
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