双極性障害の治療に向けた概日リズム神経システムへの効果的なカオス制御機構の開発
Project/Area Number |
20K11976
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61040:Soft computing-related
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
西村 治彦 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 特任教授 (40218201)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
信川 創 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (70724558)
高橋 哲也 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 協力研究員 (00377459)
水野 由子 (松本由子) 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 教授 (80331693)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
|
Keywords | カオス制御 / 神経システム / ニューラルネットワーク / 概日リズム / 双極性障害 / フィードバック / ニューラルシステム / カオスダイナミクス |
Outline of Research at the Start |
本研究では,双極性障害の神経基盤の1つである前頭野の神経活動と概日リズムの非線形ダイナミクスに着目し,この変動性を制御するフィードバック信号の設計と対応する治療法を提案する.具体的な研究項目を示す.1.前頭野と視床下部を結合した神経システムを構築し,双極性障害の神経活動に対応する病理パラメータ領域を探索する.2.概日活動のダイナミクス推定を行い,その写像構造を明らかにする.3.概日リズムに基づき生成した入力信号によって,双極性障害の神経活動を制御するフィードバック信号の設計を行う.4.概日リズムの制御において,光療法とメラトニンの投薬療法をフィードバック信号に対応させ最適化する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
躁状態とうつ状態の病相が循環する双極性障害は,長期に亘って再発を繰り返す精神疾患の一つであり,高い罹患率と自殺率から効果的な治療法の構築が望まれている.これまでに,双極性障害の複数の神経基盤が報告されており,気分安定薬を中心とした薬物療法も提案されている.本研究では,前頭野と視床下部により構成される概日リズムを生成するシステムを利用し,双極性障害における概日活動のカオス-カオス間欠性を安定化するシステムフィードバック信号法の設計を行う.さらに,このフィードバック信号に基づいて,概日リズムを安定化する光療法とメラトニンによる薬物療法を最適化することを目的とする.研究項目としては以下のとおりである.1.前頭野と視床下部を結合した神経システムを構築し,双極性障害の神経活動に対応する病理パラメータ領域を探索する.2.概日活動のダイナミクス推定を行い,その写像構造を明らかにする.3.概日リズムに基づき生成した入力信号によって,双極性障害の神経活動を制御するフィードバック信号の設計を行う.4.概日リズムの制御において,光療法とメラトニンの投薬療法をフィードバック信号に対応させ最適化する. 本年度は,昨年度に引き続き,これまでに明らかになった写像構造への分岐・カオス解析により,Hadaeghi らのモデルにおける抑制性のシナプス結合強度の広いパラメータ領域において,適度なRROフィードバック信号強度に対し,前頭野の神経活動と微弱周期信号との間にカオス共鳴が生起し,CCI(Chaos-Chaos Intermittency)の周期化,すなわち双極性障害における概日リズムの乱れの安定化の可能性を確認できた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で,データ詳細やモデル設計の研究者間での共通理解は主にオンラインミーティングで進められたが,分析結果の集約とモデル評価・選択の協議過程に負荷が生じることとなった.
|
Strategy for Future Research Activity |
期間延長により当初の研究計画に従い研究を続行する.
|
Report
(3 results)
Research Products
(19 results)