Conceptual design for mathematically modeling affective decision-making processes
Project/Area Number |
20K12033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61060:Kansei informatics-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
庄司 裕子 中央大学, 理工学部, 教授 (30286174)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 意思決定 / 感性モデル / 決定木 / 感性 / 概念モデル |
Outline of Research at the Start |
意思決定に関する従来研究では、明確な目標や判断基準に従って合理的な意思決定がなされることを前提としてきた。しかし実際の意思決定では、状況や文脈によって判断基準が動的に変化することも多く、人は自らの感性に基づいて意思決定する。 本研究では、感性的な意思決定プロセスの構造をモデル化した上でさらに、数理的なモデル化に向けた指標を抽出して定量的に評価する。具体的には、決定木を用いて感性的な意思決定プロセスを表現し、意思決定者の感性を反映した色々な決定木の構造を比較することで、構造の違いを生む要素を抽出し定量的に評価する。これにより、人が充足感を感じる感性的な意思決定の工学的な支援手法の提案が可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
膨大な情報がある中で迅速な意思決定が求められる現代社会では、意思決定の効果的な支援手法が求められている。意思決定に関する従来研究では、意思決定の主体は明確な目標や判断基準を持っており、その目標や判断基準に従って合理的な意思決定がなされることを前提としてきた。しかしながら実際の意思決定では、状況や文脈によって判断基準が動的に変化することも多く、人は自らの感性に基づいて意思決定することが求められる。申請者は、意思決定プロセスの感性的な側面に着目し、そのモデル化手法を提案してきた。本研究では、感性的な意思決定プロセスの構造をモデル化した上でさらに、数理的なモデル化に向けた指標を抽出して定量的に評価する。具体的には、決定木を用いて感性的な意思決定プロセスを表現し、意思決定者の感性を反映した色々な決定木の構造を比較することで、構造の違いを生む要素を抽出し定量的に評価する。 本年度は研究の3年目にあたり、昨年度までに収集した意思決定プロセス事例について、判断基準に基づく選択の順序を決定木のパスと考えて、意思決定プロセスを決定木として表現するという設定を試みた。得られる決定木は人によって違い、また条件によっても変わる。つまり決定木は「ある人が、ある条件である意思決定をおこなった場合の感性」を表すモデルである。人が同一商品を色々な条件で選んだ場合の決定木を属性の順番が重要でない場合はまとめると木を一つにマージすることができる。マージされた決定木は、その商品に対する個々人の感性の違いを反映していると推定される。得られた決定木によって、人によって異なる感性の違いを視覚的に把握し、さらに個々人のモデルの差異を反映する特徴量について検討した。研究は順調に進捗したが、コロナ禍により出張予定の変更などがあり、研究期間を延長した。来年度は主として研究成果の公表に取り組む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症の拡大により、2020年度から引き続き今年度も対面での打合せや実験をおこなうことが困難な状況が続いたため、2021年度から今年度は意思決定の事例収集もオンラインでおこなえるように工夫して研究を進めることにした。当初は対面で計画していたオンラインで事例収集をおこなうために、作業計画を再検討し、オンラインでの環境を構築した。これらの工夫により、当初の計画内容は今年度(2022年度)までにほぼ達成している。研究発表についても、会議はオンラインになっているものの、学術論文や国際会議への投稿もおこなうことができている。 ただし、コロナ禍の続く中で出張予定などは2022年度も変更を余儀なくされ、計画通りの予算執行が難しかった。そのため、研究機関を2023年度まで延長した。2023年度は成果の公表に努める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では以下の2点を研究目的とする。(1)感性的な意思決定プロセスの事例を収集し、決定木を用いてモデル化する。(2)色々な決定木の構造を比較し、構造 の違いを生む要素を抽出し定量的に評価する。 2020年度はコロナ禍により事例収集作業について若干進捗に遅れが出ていたが、作業をオンラインでおこなえるように工夫をしてきたため、2021年度は遅れを回復することができた。 2022年度は、収集した意思決定プロセス事例について、判断基準に基づく選択の順序を決定木のパスと考えて、意思決定プロセスを決定木として表現するという設定を試みた。決定木は、その商品に対する個々人の感性の違いを反映していると推定される。そこで本研究では次に、得られた決定木によって、人によって異なる感性の違いを視覚的に把握する。そして、様々な決定木のノード数、葉の数、分岐の多寡、階層の深さなどを比較検討し、決定木の構造の違いを生む特徴量を抽出して定量的に評価する。また、構造の違いを生む人間側の要素は何かを抽出した。これにより、感性的な意思決定においてどのような要素が判断基準の変化に影響を与えるのか、定量的な評価をおこなうことが可能となる。このように、当初の研究計画は今年度までに達成することができた。 コロナ禍により出張予定の変更などが重なり、研究期間を延長した。2023年度は最終的な評価や成果取りまとめを最終年度におこなう予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)