Project/Area Number |
20K12051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
平川 慶子 日本医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30165162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 令 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (70398866)
金涌 佳雅 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (80465343)
秋元 敏雄 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30184112)
山崎 峰雄 日本医科大学, 医学部, 教授 (10277577)
足立 好司 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00231928)
土肥 輝之 日本医科大学, 医学部, 講師 (10575385)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | NMR / 階層モデル / 診断モデル / 混合病態 / モード解析 |
Outline of Research at the Start |
疾病発症前に異常を検出し、超早期診断によって先制医療を行うなど予防医学を推進するとともに、疾病の存在とそれに伴う全身の代謝変化等を総合評価し得る手法の開発が待ち望まれている。 我々が開発した「NMRモード法による血清診断法」を医療応用する目的で、これまでの臨床研究で得られた成果をベースに、あらたに「階層モデリング」の手法を導入し、診断の効率化と精度向上をめざす。 また、疾患モデル動物を使った基礎的研究を行い、肥満、高血圧、高血糖、高脂血症の発症前と発症後の血清NMRモード解析を行って、病態発症予測モデルの作成を試みる。本技術が高齢者の多くにみられる混合病態の評価法として応用できる可能性が生まれる。
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Outline of Annual Research Achievements |
疾病発症前に異常を検出し、超早期診断によって先制医療を行うなど予防医学を推進するとともに、疾病の存在とそれに伴う全身の代謝変化等を総合評価し得る手法の開発が待ち望まれている。本課題では我々が開発した「NMRモード法による血清診断法」を医療応用する目的で、これまでの臨床研究で得られた成果をベースに、あらたに「階層モデリング」の手法を導入し、診断の効率化と精度向上をめざしている。また、疾患モデル動物を使った基礎的研究を行い、肥満、高血圧、高血糖、高脂血症の発症前と発症後の血清NMRモード解析を行って、病態発症予測モデルの作成を試みる予定もあり、本技術が高齢者の多くにみられる混合病態の評価法として応用できる可能性を探っている。 「NMRモード法」の医療応用をめざし、令和2年度は以下の研究を行った。 (課題1)「階層モデリング」はNMRモード解析による血清診断の精度や効率を向上できるか。「階層モデル」は、狭いデータ領域に焦点を合わせて拡大することで正確性を向上させる非線形問題対処法である。「NMRモード法を用いた血清診断法」に「階層モデル」を適用すれば、解析の専門家でなくても精度よく再現性ある結果を出すことが可能となる。少量の血清をただ一度NMR計測して得られたスペクトログラムデータを使って、高精度かつ効率のよい医療診断を行うことが可能となるか検討した。 (課題2)血清のNMRモード解析は複雑な混合病態を適切に評価し、発症予測モデルを作成できるか。疾患モデル動物を飼育し、肥満、高血圧、高血糖、高脂血症の発症前と発症後の血清NMRモード解析を行い、病態発症前に発症リスクを検知できる診断モデルを作成できるか検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
(課題1)に関しては、脳腫瘍、認知症、ケロイド体質を研究対象として「NMRモード法による血清診断法」に「階層モデリング」を用いて診断モデルを作成し、検証する計画である。令和2年度は認知症を研究対象として、本学付属病院および千葉北総病院のアルツハイマー型認知症(AD)、軽度認知障害(MCI)、認知機能正常患者(NL)由来の血清NMRスペクトログラムデータを用いた検討を行った。PLS-DA法による解析にて各種識別モデルを作成した後、各レベルを手動で個別にモデリングした場合と、階層モデリングを適用した場合の結果を比較した。PLS-DA法による識別モデルの作成および階層モデリングは、Unscrambler ver10.5 (CAMO)を用いて行った。 (課題2)に関しては、肥満、高血圧、高血糖、高脂肪血症の疾患モデル動物を飼育し、発症前および発症後の血清をNMRモード解析し、病態発症予測モデルが作成可能か検討する計画である。まずは「動脈硬化病変」の発症予測の可否に焦点を絞った研究を行うこととし、令和2年度は、文献調査と予備実験を行って、以下に述べる疾患モデル動物の選択と実験計画の立案を進めた。「高血糖」が「動脈硬化病変」の主因となることが一般に知られていることから、市販の「糖尿病モデルマウス(BKS.Cg(日本クレア))を選択した。一定期間飼育して、糖負荷試験等により「有意な高血糖の病態」が確認された個体の採血および頸動脈の採取を行う。組織学的検査により動脈硬化病変が確認された個体の血清サンプルについてNMRモード解析を行い、発症前の個体の血清サンプルのデータと比較することで病態の指標化と発症予測モデルの作成が可能か検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
(課題1)に関しては、令和2年度に行った認知症に関する研究を継続すると共に、脳腫瘍、ケロイド体質に関しても同様の手順で研究を進める予定である。脳腫瘍については、グリオーマ、非グリオーマ系脳腫瘍、非腫瘍性脳疾患患者の血清、ケロイド体質については、ケロイド、肥厚性瘢痕、その他の瘢痕治療目的で受診の患者の血清を用いる。診断モデルの作成および検証に必要な臨床サンプルを確保し、NMRモード解析を行う。手作業で個別に作成したモデルと階層モデリングモジュールによって作成した階層モデルについて結果を比較し、「階層モデル」の診断精度や作業効率等を検証、評価する予定である。 (計画2)令和2年度に立案した計画に従って実験を行い、「動脈硬化病変」に関して血清をNMRモード解析することで病態発症予測モデルが作成可能か検討する予定である。
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