Project/Area Number |
20K12064
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
|
Research Institution | Okayama University (2023) Kyushu University (2020-2022) |
Principal Investigator |
嶋吉 隆夫 岡山大学, AI・数理データサイエンスセンター, 特任教授 (60373510)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 有加里 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (20582159)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 計算生理学 / データ科学 / イオンチャネル数理モデル / ベイズ推論 / MCMC法 / レプリカ交換MCMC法 / レプリカ交換法 / 生物物理学的細胞数理モデル / 個体差分布 / パラメータ解析 |
Outline of Research at the Start |
細胞を構成するタンパク質などに対する生理学実験データには個体差によるばらつきが生じる.生理学実験結果に基づき細胞の機能を数理的にモデル化してシミュレーションにより解析する研究では従来,個体差に起因するモデル内定数のばらつきを考慮できていなかった.本研究課題は,データサイエンス分野の方法論を応用することで,個体差を含んだ生理学実験データからモデル内定数の値の個体差による分布を推定する手法を開発し,モデル内定数値分布を考慮してモデル開発とシミュレーションを行い,細胞ごとの表現型の差異を解析するための手法を開発することを目的とする.
|
Outline of Annual Research Achievements |
細胞を構成するタンパク質などに対する生理学実験データには個体差によるばらつきが生じる.分子レベルの生物物理学的現象についての生理学実験データから同定した要素モデルを集約して構築した包括的細胞モデルでは,従来,実験データに含まれる個体差によるばらつきを考慮せずにパラメータ値を点推定しており,細胞レベルのマクロな振る舞いにおける個体差による差異は再現できなかった. 前年度までに,ベイズ統計に基づいて与えられたデータから推定される確率分布に従ってサンプリングを行うMCMC法を実装したソフトウェアであるStanを用いて,複数条件で並列にMCMCサンプリングを行うレプリカ交換MCMC法を実行する実装を開発し,テストデータへの適用において真値の推定に成功したが,実際の実験データに対して適用したところ,推定結果が安定しなかった. 令和5年度は,MCMC法で用いる統計モデルの改良や,パラメータ正規化方法の変更などを試みた.さらに,レプリカ交換MCMC法において,パラメータ空間全体に対して網羅的なサンプリングを行うレプリカを追加した.パラメータ空間全体のサンプリング結果から,パラメータ尤度の細かな凹凸が全体的に存在すること,細かな凹凸を無視しても多数の局所最適解が存在することが分かった.その結果を考慮して改良を行うことで,モデルパラメータ確率分布の望ましいサンプリング結果を得ることに成功した.これらの結果を,国際学会および国内学会で速報として発表した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度単体に限れば,研究はおおむね順調に進展したが,令和3年度に新型コロナ対策への対応に起因して生じた遅れを十分には挽回できていない.
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度に得られた結果を成果としてとりまとめて論文発表を行う.
|