Project/Area Number |
20K12358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
新井 圭太 近畿大学, 経済学部, 准教授 (60336485)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 地域公共交通 / 地域バスを用いた災害時調査 / 災害状況のモニタリング / リスク情報の社会共有 / 交通リスク情報の共有方法 / 地域実証実験 / 産学連携プロジェクト / ドラレコデータの社外利用 / バス車両による災害状況のモニタリング / 社会実証実験 / 危険情報共有 / 災害時モビリティマネジメント / ドライブレコーダー |
Outline of Research at the Start |
本研究は地域の交通事故を減少させることをねらいとし、現在は個々の交通系企業の社内のみで保有するヒヤリ・ハットデータ(=危険データ)を、社会全体で共有するスキームを構築することを目的とする。そのための手法として、市とバス事業者の協力のもと兵庫県内における社会実験を行う。取り組みとして、バスやトラックに搭載されるドライブレコーダーデータを用いて、ヒヤリハットデータをビッグテータとして蓄積し、データを社会全体で共有する制度設計を検討する。 蓄積データの活用法として企業間での共有、保険会社との共有、および一般ドライバーへの情報提供の3つがあるが、本研究においてはその3つの社会的な構築について分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトは3年計画の産学連携プロジェクトであったことから、初年度(2020)前半期において行政(豊岡市)・民間(地域バス事業者)および大学(近畿大学当研究室)の3者からなる産官学連携調査チームを立ち上げた。初年度後半のミッションとしては、「災害時における情報収集のための公共交通バスの有効利用」に関する基礎調査(文献調査・資料探索)を行っている。 次に2年目(2021年)においては、本来ならば上記テーマに沿った各ヒアリング調査に赴き、各利害関係者から現状と課題に関する意見集約を行うことが当初予定であったが(国内外において)、コロナ禍においてすべての研究計画(特にヒアリングや意見交換会)のほとんどが断られる結果となった。 3年目にあたる2022年度もコロナ禍の状況は変わらず、一進一退の状況が続いた(現実に出張が可能となったことはこの年度の後半になってからであった)。このことから、当初の研究予定は大幅に見直し、いったん年度を一年延期させて頂いた上で、4年目にあたる2023年度に(1)複数の事業者(=民間バス事業者)、(2)行政機関の関連部署(国交省含む)、(3)情報システムの専門エンジニア(大阪大学情報科学研究科・加えて民間IT事業者)、さらには(4)金融機関(保険会社)へのヒアリングを実施することとしたい。これらのヒアリングアプローチによって、各層から見た「リスク情報共有の社会実装の困難さ」を明確にし、社会に問題提起した上で政策提言へと導くこととしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本調査プロジェクトは、主として現場でのフィールド調査に基づくことから、昨年のコロナ禍によって大幅に予定が立ち遅れることとなった。本来ならば(1) 行政とバス事業者との現場での打ち合わせを重ね、どの路線・どの区間のバス交通を調査対象とするのか、という点を協議した上で、(2)大阪大学と協力して 車両へモニタリング用機材を設置し、現場での撮影状況とビッグデータ化のプレ実験を行う予定であった。ところがコロナ禍の自粛と県外への出張見合わせに よって、現場入りが困難となり、結果として(1)が実現出来なかった。したがって次のステップである(2)も手がつけられていないのが現状である。 現時点でも感染は拡大傾向にあり、かつ緊急事態宣言下にあることを考慮すると、現地調査を主軸とする地域実証実験を本年度中に実施できるかは未知数と言わ ざるを得ない。今後のワクチン接種状況に伴う感染改善の変化を考慮に入れつつ、最悪の場合のプランB(=実験項目を大幅に軽量したプロジェクトへの方向転 換)を視野に入れる必要があろうかと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍による研究の停滞は想定外の要因であった。したがって、(研究予算の申請時に構想した)当初の研究予定は大幅に見直さざるを得なくなったのは既に述べた。したがって、まずは研究期間を一年延期した上で、2023年度に(1)複数の事業者(=民間バス事業者)、(2)行政機関の関連部署(国交省含む)、(3)情報システムの専門エンジニア(大阪大学情報科学研究科・加えて民間IT事業者)、さらには(4)金融機関(保険会社)へのヒアリングを実施することとしたい。これらのヒアリングアプローチによって、各層から見た「リスク情報共有の社会実装の困難さ」を明確にし、社会に問題提起した上で政策提言へと導くこととしたい。
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